波形制御器およびデジタル波形制御器

波形制御器、デジタル波形制御器、波形グラフ、およびデジタル波形グラフを使用して、集録または生成した波形およびデジタル波形を表示します。LabVIEWは、正弦波または方形波などのアナログ波形を、デフォルトで波形データタイプで表示します。波形データタイプの1D配列は、複数の波形を表示します。LabVIEWは、デジタル波形をデフォルトでデジタル波形データタタイプで表示します。

波形またはデジタル波形制御器は、開始時間、Δt、波形データ、および属性を含む要素で構成されています。波形VIおよび関数を使用して、個々の要素にアクセスして操作します。

開始時間 (t0) は、波形の最初の計測ポイントに関連付けられたタイムスタンプです。開始時間を使用して、複数プロット波形グラフまたはデジタル波形グラフ上のプロットを同期させ、波形間の遅延を判断します。Δt (dt) は、信号の2点間の時間間隔 (秒単位) です。波形データおよびデジタル波形データは、波形を表す値です。固定小数点数値データタイプ以外の数値データタイプの配列は、アナログ波形データを表すことができます。通常、配列内のデータ値の数値は、DAQデバイスのスキャン数に直接対応しています。デジタルデータタイプはデジタル波形を表し、表にデジタルデータを表示します。属性には、信号名そして信号を集録するデバイスなど、信号の情報が含まれています。NI-DAQは一部の属性を自動的に設定します。「波形属性設定」関数を使用して属性を設定し、「波形属性取得」関数を使用して属性を読み取ります。

波形を表示する

波形データをフロントパネルウインドウに表示するには、波形制御器または波形グラフを使用します。デジタル波形データをフロントパネルに表示するには、デジタル波形制御器またはデジタル波形グラフを使用します。

波形制御器およびデジタル波形制御器を使用して、波形のt0、dt、そしてY要素を操作するか、それらの要素を表示器として表示します。波形をグラフに配線すると、t0要素はx軸の初期値になります。集録されたスキャン数とdt要素が、x軸の後に続く値を決定します。Y要素のデータ要素は、グラフのプロット上のポイントを構成します。

dt要素など、ユーザが特定の要素を制御できるようにするには、フロントパネルを作成して「波形作成（アナログ波形）」関数で適切な要素に配線します。

デジタル波形データをデジタル波形配列にするには、「グループデジタル信号」Express VIを使用します。

波形制御器を使用する

いくつかのVIを使用して、波形を受け入れ、操作し、返すことができます。さらに、波形データタイプをグラフ、チャート、数値制御器、数値配列制御器を含む多くの制御器に直接配線することができます。

「AIチャンネル波形集録」VIは、指定されたサンプルレートで特定の時間に、単一の入力チャンネルから特定のサンプル数を集録し、波形を返します。「デジタルIIRフィルタ」VIは、波形の配列を受け入れ、各波形のデータをフィルタ処理します。「AIチャンネルサンプル」VIは、単一のサンプルをチャンネルから集録し、シングルポイント波形を返します。「正弦波形」VIは正弦波形を生成し、「AO複数チャンネル波形発生」VIはデバイスに波形を送信します。

生成した波形の要素を抽出して操作するには、「波形要素取得（アナログ波形）」関数を使用します。「反転」関数は、波形データを反転し、結果をグラフにプロットします。

デジタル波形制御器を使用する

デジタル波形VIと関数を使用して、デジタル信号の要素を抽出または編集することによって、デジタルデータを操作します。NI-DAQmx VIをデジタルI/Oパレットで使用して、デジタル信号の集録や送信を行います。デジタル波形パレットには、アナログデータをデジタル信号に変換、デジタル信号でパターンを検索、デジタル信号を他のデジタル信号に追加、そして他のデジタルタスクを実行するVIが含まれています。

標準のDAQアプリケーションの作成については、『LabVIEWでのNI-DAQmx計測』チュートリアルを参照してください。