FlexLoggerで信号のノイズを削減するには、ハードウェアフィルタおよびソフトウェアフィルタを構成します。

FlexLoggerのプロジェクトでは、ハードウェアフィルタとソフトウェアフィルタの両方がサポートされています。ハードウェアフィルタには、CPU使用率やシステムパフォーマンスに影響を与えずにアンチエイリアシングやノイズ削減を実現できる様々なファイルタイプがありますが、特定のモジュールでしか使用できません。ソフトウェアフィルタは、FlexLoggerでサポートされているすべてのハードウェアのすべての入力チャンネルで使用できますが、CPUリソースの使用率が高く、待ち時間も長くなります。

ハードウェアフィルタを使用する

FlexLoggerは、サポートされているデバイスに以下のハードウェアフィルタを適用します。詳細については、「サポートされているハードウェア」を参照してください。フィルタタイプは、使用されているモジュールによって異なります。

  1. チャンネルの行の上にマウスを置くと、構成アイコン が表示されます。フィルタを構成するチャンネルの構成アイコンをクリックします。
  2. チャンネル構成ダイアログで、フィルタ処理タブをクリックして、以下のフィルタタイプから選択します。
    表 26. ローパスフィルタ
    フィルタタイプ 説明 コメント
    ブリックウォール アンチエイリアシングが最良 フィルタは、データレートの半分のカットオフ周波数に自動的に構成されます。
    バタワース ノイズ除去がやや良く、フィルタ次数が構成可能 (2次または4次)

    FlexLoggerは、タイミング構成と選択されたカットオフ帯域に基づいてデフォルトのカットオフ周波数を選択します。カットオフ設定への変更は、すべてのモジュールチャンネルに適用され、モジュールの他のタイミング構成にも影響を与える可能性があります。

    FieldDAQデバイスで使用可能です。

    ノイズ除去がやや良い

    FlexLoggerは、デフォルトとして最大のカットオフ周波数を使用します。

    NI-9252/9253NI-9326PXIe-4300/4310で使用可能です。

    楕円 ノイズ除去がやや良い

    FlexLoggerは、デフォルトとして最大のカットオフ周波数を使用します。

    PXIe-4302/4303/4304/4305で使用可能です。

    デジタルグリッチ 構成可能入力フィルタ

    指定されたパルス幅カットオフより短いパルスは拒否されます。

    NI-9361NI-9326で使用可能です。

    メモ CシリーズおよびFieldDAQでは、フィルタ構成設定 (使用可能な場合) に対する変更は、すべてのモジュールチャンネルに適用されます。

    ローパスフィルタは、フィルタタイプが選択されているとき、またはフィルタ構成が設定または変更されたとき (選択されたフィルタに構成オプションが使用可能な場合) に適用されます。

    表 27. ADCタイミングモードベースのフィルタ
    フィルタモード 説明
    自動 FlexLoggerは、構成されたデータレートに有効な最高分解能のフィルタを使用します。
    なし (高速) サンプリングレートおよび信号帯域幅が最良、確度およびノイズ除去が低めのフィルタです。これがチャンネルに適用されるデフォルトのフィルタです。
    高分解能 確度およびノイズ除去が最良、変換時間が長め、信号帯域幅が低めで、電源周波数を除去するフィルタです。
    中分解能 確度およびノイズ除去がやや良く、変換時間が長め、信号帯域幅が低めで、電源周波数を除去するフィルタです。
    中速 サンプリングレートおよび信号帯域幅がやや良く、確度およびノイズ除去が低めのフィルタです。
    可変タイミングモード

    高分解能から高速までの選択可能なタイミングモードにより、ノイズと確度の比率を段階的に選択できます。

    PXIe-4353/PXIe-4357で使用可能です。

    • (PXIe-4353) ―タイミングモード1 (高分解能) ~タイミングモード7 (高速)
    • (PXIe-4357) ―タイミングモード1 (高分解能) ~タイミングモード9 (高速)

    対応するデータレートやADC変換時間など、これらのモジュールのADCタイミングモードの追加の詳細については、ハードウェアドキュメントを参照してください。

    50 Hz除去最適化 50 Hzノイズ除去を最適化します。
    60 Hz除去最適化 60 Hzノイズ除去を最適化します。

ADCタイミングモードフィルタは、フィルタモードが選択されているとき、またはフィルタ構成が設定または変更されたとき (選択されたフィルタに構成オプションが使用可能な場合) に適用されます。

ソフトウェアフィルタを使用する

ソフトウェアベースのバタワースフィルタチャンネルを作成および構成する方法については、「ローパス/ハイパスフィルタチャンネルを構成する」を参照してください。