位相差出力エンコーダによる測定
- 更新日2024-07-03
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カウンタは、X1、X2、X4エンコードを使用する位相差出力エンコーダの測定を実行できます。位相差出力エンコーダは、3つのチャンネル (A、B、Z) まで設定できます。
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X1エンコード―直交サイクルにおいてチャンネルAがチャンネルBより先行する場合、カウンタは増分します。直交サイクルにおいてチャンネルBがチャンネルAより先行する場合、カウンタは減分します。サイクルごとの増分値と減分値は、エンコードがX1、X2、X4のいずれかによって異なります。
以下の図は、X1エンコードの直交サイクルとその結果の増分値または減分値を示しています。チャンネルAがチャンネルBより先行する場合、チャンネルAの立ち上がりエッジでカウンタの値が増分します。チャンネルBがチャンネルAよりも先行する場合、チャンネルAの立ち下がりエッジでカウンタの値が減分します。
図 1. X1エンコード -
X2エンコード―X2エンコードでも同様の現象が見られますが、カウンタがチャンネルAの各エッジで増分または減分する点で異なります (増分/減分はどちらのチャンネルが先行するかで決まります)。以下の図のように、各サイクルによって、2つの増分または2つの減分が発生します。
図 1. X2エンコード -
X4エンコード―同様に、カウンタはX4エンコードではチャンネルAとBの各エッジで増分または減分します。カウンタが増分するか減分するかは、どちらのチャンネルが先行するかで決定されます。以下の図のように、各サイクルによって、4つの増分または4つの減分が発生します。
図 1. X4エンコード
チャンネルZの動作
一部の位相差出力エンコーダには、指標チャンネルとも呼ばれる3番目のチャンネルであるチャンネルZがあります。チャンネルZがHIGHレベルになると、直交サイクルの指定された位相で、指定された値がカウンタに再ロードされます。この再ロードは、直交サイクルの4つの位相のいずれかで実行されるようにプログラムできます。
チャンネルZの動作 (HIGHになる条件、HIGHの持続時間) は、位相差出力エンコーダの設計に応じて異なります。チャンネルZのチャンネルA/Bに対するタイミングについては、各位相差出力エンコーダのドキュメントを参照してください。また、チャンネルZは、再ロードの条件に指定する位相の少なくとも一部でHIGHになるよう設定する必要があります。たとえば、次の図で、チャンネルAが HIGHで、チャンネルBが LOWの場合、チャンネルZがHIGHになることはありません。したがって、再ロードは別の位相で発生する必要があります。
以下の図では、再ロードはチャンネルAとBが両方LOWとなる位相で実行されます。再ロードは、この位相条件がTrueでチャンネルZがHIGHであるときに実行されます。また、カウンタの増減は再ロードよりも優先されます。したがって、チャンネルBがLOWとなって再ロードの位相に入る際は、最初にカウンタが増分します。再ロード (カウンタのリセット) は、再ロードの位相がTrueになってから、最大タイムベースの1周期以内に行われます。再ロード後は、カウンタはそれまでと同様のカウントを続行します。次の図は、X4デコードでのチャンネルZの再ロードを示しています。