Academic Company Events NI Developer Zone Support Solutions Products & Services Contact NI MyNI
What is Developer Zone?
United States

Document TypeTutorial
NI Supported: Yes
Publish Date: Aug 27, 2009


フィードバック


Yes No

関連カテゴリ

関連リンク - Developer Zone

関連リンク - Products and Services

スペクトル純度を向上させる補間およびフィルタ処理

0 Ratings | 0.00 out of 5
Read in | Print | PDF

概要

このドキュメントでは、周期信号のスペクトル純度を向上させるために、アナログおよびデジタルフィルタを持つ信号発生器を使用する方法について学習します。このチュートリアルは、ナショナルインスツルメンツの信号発生器の基礎シリーズの一環です。このシリーズの各チュートリアルでは、信号発生器のアーキテクチャ、機能、またはアプリケーションについての基本概念を解説します。信号発生器を使用するアプリケーションの詳細については、信号発生器アプリケーションメインページを参照してください。また、マルチメディアのチュートリアル『信号発生器の基礎: スペクトル純度を向上させるためのフィルタ処理および補間の使用(英語)』を参照してください。

目次

  1. アナログ信号の近似における課題
  2. 補間(デジタルフィルタ処理)
  3. アナログフィルタ処理
  4. スペクトル純度を必要とするアプリケーション

アナログ信号の近似における課題

A/D変換器はサンプル&ホールド出力技術を使用しているため、アナログ信号を近似することしかできません。さらに、DACのステップ出力により高周波数のスペクトル成分が発生するため、最新の信号発生器はアナログおよびデジタルフィルタを実装して、理想的なアナログ信号の最良の近似を提供しています。その例として、シミュレーションしたフィルタ処理されていない信号の時間領域を図1に示します。

図1. DACサンプル&ホールド出力

図1に示すように信号発生器の出力には、DACのサンプル&ホールド特性の結果としてステップ形状があります。ただし、信号の時間領域に表示されるステップは、高周波数のスペクトル成分になります。これらの成分は、サンプルレートの各倍数、プラスまたはマイナスの基本トーンで発生します。したがって、100 MHzでサンプリングされた20 MHzの正弦波を生成する際に、80、120、180、220 MHzで成分が表示されます。図2は、シミュレーションした20 MHzの正弦波の周波数領域を示します。

図2. 20 MHzの正弦波のスペクトル成分

グラフが示すように、高周波数のスペクトル成分によって生成中の信号の周波数領域が歪む可能性があります。 優れたスペクトル性能を必要とするアプリケーションでは、これらの成分は許容されません。そのためNI信号発生器は、補間(デジタルフィルタ処理)およびアナログフィルタを通して高周波数成分の影響を低減させます。

補間(デジタルフィルタ処理)

NI信号発生器のデジタルフィルタにより、計測器の実効サンプルレートを上げることができます。これは、正弦波またはベースバンドI/Q波形などの信号を平滑化する際に特に便利です。これらの信号の場合、補間フィルタを使用すれば、信号の品質を低下せずに波形の新しいサンプルを正確に作成することが可能です。図3は、補間なしのシミュレーションされた信号と4Xで補間された信号を比較しています。  

図3. 補間されたDAC出力

図3で示すように、4X補間にはメモリから取得された各サンプルに対して3つの新しいサンプルを作成する効果があります。その結果、正弦波をより正確に表示することができます。NI信号発生器は、デジタルフィルタを使用して400 MS/sの最大実効サンプルレートで2X、4X、または8X補間を行います。

信号の高周波数成分を観察すれば、周波数領域における信号での補間の効果は明らかです。上記で述べたように、高周波数成分は基本周波数およびサンプルレートの合計と差で発生します。補間により実効サンプルレートが上がるため、補間された信号成分は高周波数にシフトされます。図4は、シミュレーションした補間された信号の周波数領域を示します。

図4. 4X補間された20 MHzの正弦波のスペクトル画像

図4が示すように、デジタルフィルタ処理(補間)はスペクトル成分を新しい補間されたサンプルレートの中心付近にシフトします。この効果には2つの利点があります。まず、信号発生器のゼロ以外の立ち上がり時間はローパスフィルタのように動作するため、高周波数成分には若干の減衰が発生します。2点目の補間の利点は、スペクトル成分の高周波数へのシフトにより、計測器でのアナログローパスフィルタによるスペクトル成分の減衰が非常に大きくなることです。たとえば、複数のNI信号発生器は、153 MHzのローパスフィルタを使用して、基本トーンに影響を与えずに高周波数成分を減衰します。

アナログフィルタ処理

信号発生器のアナログフィルタは、デバイスの出力をさらに平滑化することができます。その結果、計測器はアナログ信号をより正確に表示することが可能になります。さらに、アナログフィルタは信号のスペクトル成分を低減させる付加的な効果があります。これを示した図5では、2つのシミュレーションされた20 MHzの正弦波(デジタルフィルタ処理された正弦波、デジタルおよびアナログフィルタ処理された後の正弦波)の時間領域を比較しています。

図5. 20 MHzの正弦波の時間領域

図5は、時間領域で表示されていた個々のステップが信号をフィルタ処理すると表示されなくなることを示しています。その代わり、出力は純粋な正弦波のように表示されます。正弦波などの平滑化した信号を生成する際はアナログフィルタを有効にし、方形波などの急激な推移を持つ信号を生成する場合は無効にする必要があります。

アナログフィルタの利点は、周波数領域でより顕著に見られます。上記で述べたように、補間(デジタルフィルタ処理)をしても信号の高周波数成分を完全に除去できません。したがって、アナログフィルタをも適用して、154 MHz以上の成分を除去する必要があります。図6は、アナログフィルタを適用した時の信号の周波数領域を示します。

図6. 補間およびフィルタ処理された10 MHzの正弦波の周波数領域

上記のセクションで述べたように、信号を400 MS/sの実効サンプルレートで補間すると、すべてのエイリアスを高周波数範囲にシフトすることができます。図6で、10 MHzの正弦波のエイリアスは、信号が補間されると390 MHzで表示されます。フィルタの周波数応答(図6)で示すように、154 MHzを上回るスペクトル成分は大きく減衰されます。上記のシミュレーションされた信号で、成分はスペクトルのノイズフロアを下回ります。

154 MHzのカットオフ周波数を持つローパスフィルタの使用という設計上の決定は重要であることにご注目ください。このフィルタは、NI 5406、NI 5421、およびNI 5441発生器の補間フィルタと併用するように設計されました。これらの各発生器の帯域幅は43 MHzを超えることはないため、最も近いスペクトル成分は357 MHz(400~43 MHz)以上になります。さらに、フィルタのカットオフ周波数が高くなるほど、低周波数範囲で信号発生器が示すフラットネスは向上します。その結果、高カットオフ周波数でフィルタを使用すると、計測器のパスバンドフラットネスを維持しながら、スペクトル成分を減衰することができます。パスバンドフラットネスが重要な理由については、『ダイナミックハードウェア仕様を理解する(英語)』を参照してください。

図7は、2つのローパスフィルタ(50 MHzでのカットオフ、154 MHzでのカットオフ)のフィルタ応答を比較しています。

図7. ローパスフィルタの比較

図7のグラフに示した両方のフィルタは、7次楕円ローパスフィルタです。ただし、赤のラインは50 MHzでのローパスカットオフを、青のラインは154 MHzでのローパスカットオフを示しています。この場合、スペクトル成分を高周波数にシフトするのに補間を使用しない時、43 MHzの正弦波の最も近いスペクトル成分は、基本周波数を引いた最大サンプルレートで発生します。NI 5421発生器の場合、補間なしの最も近い成分は57 MHz(100~43 MHz)で発生します。この例では、基本トーンとエイリアスは周波数に近すぎるため、必要なトーンに影響を与えずにエイリアスをフィルタリングすることができません。したがって、アナログフィルタ処理を持つ補間を使用して、アナログフィルタを適用する前にエイリアスを高周波数に移動させる必要があります。  

スペクトル純度を必要とするアプリケーション

デジタルおよびアナログフィルタを使用すると、任意波形/関数発生器からの信号の品質が向上します。スペクトル純度の維持が重要なアプリケーションでは、これらの機能を使用する必要があります。たとえば、ベースバンドI/Q信号を生成するために、2台の任意波形発生器の使用について考えてみましょう(図8のブロック図を参照)。

図8. ダイレクトアップコンバータ特性テスト

RFアップコンバータの特性を観察する際にベースバンド入力からのスペクトル成分は、生成されるRF信号でのスペクトル成分になります。このRFIC(無線周波数集積回路)のタイプを正確に観察するには、ベースバンド信号に不要なスペクトル成分が含まれていないことを確認する必要があります。ベースバンドI/Q波形のために任意波形発生器を使用するには、デジタルおよびアナログフィルタ処理を行い、最高品質の信号を生成する必要があります。

高品質の信号生成のために使用できる基本機能の詳細については、信号発生器の基礎を参照してください。信号発生器を使用するアプリケーションの詳細については、信号発生器アプリケーションのメインページを参照してください。

関連リンク

 

0 Ratings | 0.00 out of 5
Read in | Print | PDF
 

Legal
This tutorial (this "tutorial") was developed by National Instruments ("NI"). Although technical support of this tutorial may be made available by National Instruments, the content in this tutorial may not be completely tested and verified, and NI does not guarantee its quality in any way or that NI will continue to support this content with each new revision of related products and drivers. THIS TUTORIAL IS PROVIDED "AS IS" WITHOUT WARRANTY OF ANY KIND AND SUBJECT TO CERTAIN RESTRICTIONS AS MORE SPECIFICALLY SET FORTH IN NI.COM'S TERMS OF USE (http://ni.com/legal/termsofuse/unitedstates/us/).