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SystemLink TDM Data Preparation Add-on計測データ標準化、強化、および検証自動化する

概要

ソース​が​異なる​データ​は、​異なる​単位​や​命名​法​を​使用​し​てい​たり、​破損​し​てい​たり​する​場合​が​あり​ます。SystemLink TDM Data Preparation Add-onを使用して、メタデータ​を​自動​で​標準化​した​り、​データ​の​品質​を​検証​した​り、​TDMS(テクニカル​データ​管理​ストリーミング)​に​変換​した​り​する​こと​で、​ソース​に​関係​なく、​データ​の​一貫性​を​確保​でき​ます。このホワイトペーパーでは、このSystemLinkソフトウェアアドオンを使用して未処理の計測データファイルを標準化したり強化したりするメリットについて解説します。

内容

異なるデータソース伴う問題

未処理データセットに複数のソースからのデータが含まれている場合、通常4つの問題に直面します。

図1: 一貫性のないデータの問題。

  • 複数のソースと形式
  • 異なるメタデータの名前と値
  • 異なる工学単位
  • データにエラーが含まれる可能性

 

これらの問題が未処理データに存在する場合、次の理由により、最終的に一貫性のない解析がもたらされることになります。

  • 手動によるファイル形式の統一はエラーにつながる

様々な理由により、複数のファイル形式およびソースがテストのセットアップで使用されますが、それはほとんどの場合、社内の異なるグループがサブシステムやコンポーネントをテストしていることに原因があります。グループが異なると、異なるハードウェアベンダや異なるプロセスを使用する可能性があります。自動プロセスが使用されない限り、複数のファイル形式からのデータを統合する作業は厄介な手動プロセスとなるため、ヒューマンエラーが生じ、無駄な時間を費やす可能性を残します。

  • データを検出できない

SystemLink TDM DataFinder Moduleのようなデータのクエリツールを使用すれば、解析する必要があるデータを検索する時間と労力を軽減できます。クエリの作成には、メタデータの名前および値を使用する必要があります。これらのメタデータの名前および値が一致せず、追加クエリを使用して検索結果を拡大しない場合、データは検出されず、解析もされません。

  • 解析結果が正しくない

正しくない工学単位や間違いのある未処理データは、解析手順の結果に大きな変化をもたらし、無効な結果をもたらす可能性があります。異なる工学単位は、異なる場所に配置されたチームにとって深刻な問題になり得ます。それはこれらのチーム間で標準単位について合意がなされていないためです。この問題は、社外の他のグループによってテストが実施される場合にも起こる傾向があります。センサの障害やデータの破損、ヒューマンエラーもまた、同じ影響をもたらします。これらの問題は通常、重大なエラーが起きるまで気付かれません。

Data Preprocessor

SystemLink Data Preparation Add-onに含まれるData Preprocessorは、データを他の目的に使用する前に、自動的に標準化、強化、および検証します。Data Preprocessorを使用することで、データファイルの準備に無駄に時間を費やすことをあらかじめ排除でき、さらなるダウンストリームでコストのかかる間違いを起こすことを防ぐことができます。

Data Preprocessorには構成可能な6つのステップがあります。

図2: Data Preprocessorには構成可能な6つのステップがあります。

  • メタデータの名前—わずかな違いのあるメタデータ(プロパティ)の名前を1つの標準化された名前にマッピングします。たとえば、チャンネル名の「Engine」、「Engine Type」、および「Fuel」は「Engine_Fuel_Type」にマッピングできます。
  • メタデータの値—上記のステップと似ており、わずかな違いのあるプロパティの値を1つの標準化された表記にマッピングします。たとえば、値の「Diesel」、「D」、および「Fuel_Diesel」は「Diesel」にマッピングできます。
  • 工学単位—包括的な内蔵単位ライブラリを使用して、計測データを標準化された単位に自動変換します。たとえば、フィートおよびインチ単位の変位計測をメートル単位に変換します。
  • 信号統計—データの特性値を計算し、プロパティとして保存します。たとえば、1チャンネルの計測データの平均値を計算します。
  • 最終検証—実際のデータが予測範囲内かどうかを確認します。たとえば、1,000のデータ値を予測していたところ、ファイルに250しかなかった場合、このデータを除外し、エラー条件のフラグを立てます。
  • データを保存—サーバマシン上あるいはネットワーク上の別のディスクに、標準化、強化、および検証されたデータを「マスタ」コピーとして保存します。この「マスタ」コピーを高性能で省スペースなファイル形式で保存して、ロードと保存を最適化します。オリジナルのデータファイルは削除されたり、変更されることはありません。

 

DIAdemアドバンスト版およびプロフェッショナル版の64ビットバージョンは、上記のData Preprocessorステップを構成するインタフェースを提供します。構成の最後に、DIAdemは、構成ファイル(*.DPP)を保存します。このファイルは、Server ManagerのWebクライアントを使用して、DataFinder Serverにアップロードします。その後、このServer Managerがインタフェースとなり、プリプロセッサの開始および停止のほか、未処理データの処理を行う場所への指定を行うことができます。

DIAdemアドバンスト版およびプロフェッショナル版の64ビットバージョンは、上記のData Preprocessorステップを構成するインタフェースを提供します。構成の最後に、DIAdemは、構成ファイル(*.DPP)を保存します。このファイルは、SystemLinkのWebクライアントを使用して、SystemLink Serverにアップロードします。その後、このWebクライアントがインタフェースとなり、プリプロセッサの開始および停止のほか、未処理データの処理を行う場所への指定を行うことができます。

 

SystemLink TDM DataFinderモジュールおよびアドオン: 完全自動化データ管理ワークフロー

SystemLink Analysisアドオンは、優れたサーバ技術を活用して、大量のデータを解析し、レポートを生成することで、最小時間で大量データから最大の価値を引き出すことを可能にします。SystemLink Data Preparation Add-onをともに使用すると、データが解析される前にData Preprocessorによってデータの標準化と検証が行われます。SystemLink計測データ管理ソリューションの中核をなすSystemLink TDM DataFinder Moduleは、SystemLink Analysis Add-onが組織全体に分散されたデータに対して、自動トリガ分析ルーチン向けに複雑な検索クエリを実行できるようにするデータの自動インデックスを構築して維持します。

図3: SystemLink TDM DataFinder Moduleとアドオンを一緒に使用して、完全に自動化されたデータ管理ワークフローを作成できます。

SystemLink

SystemLinkは、接続デバイス、ソフトウェア、およびデータをWebベースで一元管理するインタフェースを提供することで、操作の効率と生産性を確実に向上させる製品です。LabVIEW、TestStand、ハードウェアシステムなどのNI製品だけでなく、様々な他社製ソフトウェアおよびハードウェアの統合にも対応するオープンアーキテクチャを備えています。SystemLink TDM DataFinder Moduleおよびアドオンは、SystemLink製品ファミリのコンポーネントです。SystemLinkのその他の機能の詳細は、ni.com/systemlinkをご覧ください。

 

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