NI PXI​モジュール​式​計測​器​の​設計​が​もたらす​メリット

目次

  1. 概要
  2. あらゆる​アプリケーション​に​対応​可能​な​計測​器群
  3. 計測​器​の​性能​と​品質
  4. ソフトウェア​開発​環境​の​柔軟​な​選択​が​可能
  5. モジュール​式​計測​器​を​生産​ライン​で​検証
  6. NI の PXI​製品​が​もたらす​その他​の​メリット

概要

ソフトウェア​定義​が​可能​な​モジュール​式​計測​器​を​使​え​ば、​再​利用​が​容易​な​柔軟性​の​高い​テスト​システム​を​設計​し、​実装​する​こと​が​でき​ます。​現在、​1,500​種類​以上​の​PXI​製品​が​市場​に​出​回​って​い​ます​が、​その​中​で、​ナショナル​イン​ス​ツル​メンツ​(NI)​が​設計​した​製品​は​400​種類​を​上​回り​ます。​この​よう​な​実績​と​歴史​を​持つ​NI​が​設計​した​PXI​計測​器​に​は、​多く​の​強み​が​あり​ます。​本稿​では、​あらゆる​アプリケーション​に​対応​可能​な​計測​器​群​や、​その​高い​性能​と​品質、​ソフトウェア​アーキテクチャ​について​の​選択肢​の​広​さ、​生産​ライン​で​の​厳しい​検証​といった​NI PXI​計測​器​の​強み​を​紹介​し​ます。

 

トップ​へ​戻る

あらゆる​アプリケーション​に​対応​可能​な​計測​器群

NI​は、​PXI/​PXI Express​技術​を​ベース​と​した​モジュール​式​計測​器​を​450​種類​以上​提供​し​てい​ます。​これらの​モジュール​式​計測​器​により、​DC​から​26.5 GHz​まで​の​幅広い​周波数​に​対応​し​ます。​製品​群​の​中​に​は、​業界​最高​と​なる​24​ビット​の​分解能​を​誇る​デジタイザ​や、​業界​最高​の​速度​と​確度​を​備え​た​7 1/2​桁​の​デジタル​マルチ​メータ​(DMM)​も​含​まれ​ます。

図​1. NI​で、​業界​最高​の​分解能、​精度​を​誇る​製品​など、​さまざま​な​モジュール​式​計測​器​を​提供​する。

 

NI​では、​効率性に優れた​3U​サイズ​で​PXI​モジュール​式​計測​器​を​展開​し、​性能​の​限界​を​継続​的​に​押し上げる​べ​く​開発​に​努めて​い​ます。​例えば、​ベクトル​信号​アナ​ラ​イザ​(VSA)​の​最新​製品​で​あるNI PXIe-5665は、​業界​で​標準​的​に​用​い​ら​れ​て​いる​ベンチ​トップ​型​計測​器​を​上回る、​クラス​最高​の​RF​精度​と​試験​速度​を​PXI​プラットフォーム​上​で​実現​し​てい​ます。​業界​トップ​の​計測​技術​を​駆使​した​製品​例​として​もう​1​つ​挙​げ​られる​の​が、​世界​大手​の​オシロスコープ​メーカー​Tektronix™​社​と​NI​が​共同​開発​した​デジタイザNI PXIe-5186です。​同​製品​の​帯域​幅​は​5 GHz、​サンプリング​レート​は​最大​12.5 GS/​秒​で、​市販​の​製品​として​は​最高​レベル​の​性能​を​有する​PXI​デジタイザ​です。

表​1. NI​モジュール​式​計測​器​の​ポートフォリオ​に​は、​あらゆる​アプリケーション​に​向け​た​製品​が​含​まれ​て​いる。

 

NI​は、​モジュール​式​計測​器​の​広範​な​製品​ポートフォリオ​を​提供​する​だけ​で​なく、​PXI​プラットフォーム​と​FPGA(Field-​Programmable Gate Array)​の​組み合わせ​を​も​可能​に​しま​した。​大量​の​データセット​の​管理​に​加​えて、​優​れ​た​柔軟性​と​高い​カスタマイズ​性​が​求め​られる​アプリケーション​では、​FPGA​が​強力​な​ソリューション​となり​ます。NI FlexRIOは​FPGA​の​メリット​を​活​かせる​理想​的​な​ソリューション​です。​柔軟性​と​カスタマイズ​性​を​備え​た​I/​OをNI LabVIEW FPGA​モジュールに​提供​し、​再​構成​可能​(リ​コン​フ​ィ​ギ​ュ​レ​ー​ション)​な​高性能​の​計測​器​の​構築​を​可能​にし​ます。​同​モジュール​を​活用​する​こと​で、​LabVIEW​グラフィカル​開発​プラットフォーム​を​使用​し​て​FPGA​へ​の​実装​が​可能​に​なり​ます。​並列​性​や​構造​化​データ​フロー​という​プログラミング​手法​を​前提​と​したLabVIEWは、​FPGA​プログラミング​に​非常​に​適​し​て​おり、​FPGA​設計の経験の有無にかかわらず、​誰​でも​再​構成​可能​な​ハードウェア​の​性能​を​積極​的​に​活用​でき​ます。​オープンでカスタマイズ可能な信号フロントエンドを使用すれば、​テスト​や​組​込​システム​の​要件​を​正しく​満たす​こと​が​でき​ます。

図​2. NI FlexRIOの​メリット​を​活​かし、​FPGA​を​利用​し​て​アプリケーション​を​構築​する​こと​で、​システム​の​性能​向上​を​図る​こと​が​できる。

 

トップ​へ​戻る

計測​器​の​性能​と​品質

NI​は、​製品​が​最高​の​状態​で​動作​し、​今日​の​最も​要求​の​厳しい​アプリケーション​において​も​信頼​性​の​高い​測定​結果​が​得​られる​こと​を​保証​する​ため​に、​特許​取得​済み​の​独自​技術​を​モジュール​式​計測​器​に​適用​し​てい​ます。​そうした​技術​の​例​として​は、​以下​の​よう​な​もの​が​挙​げ​ら​れ​ます。
    • Synchronization and Memory Core (SMC)​機能
    • モジュール​式​計測​器​向け​の​NI-​TClk​タイミング/​同期​技術    
    • マルチ​ファンクション​データ​集録​(DAQ)​向け​の​NI-​STC3​タイミング/​同期​技術
    • データ​集録​向け​の​NI-​MCal​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​アルゴリズム

Synchronization and Memory Core (SMC)

最新​の​電子​設計​では、​1​つ​の​製品​に​多数​の​機能​を​集積​し、​アナログ​技術​と​デジタル技術​を​統合​した​設計​を​採用​する​傾向​が​強​ま​って​いる​よう​に​見え​ます。​動画​と​音声、​データ​を​組み合わせ​た​最新​世代​の​携帯​電話機​や​セット​トップ​ボックス​など​が​その​例​です。​こうした​システム​の​設計​や、​プロトタイプ​の​開発、​テスト​を​行う​に​は、​共通​の​ベース​バンド​サンプリング​レート​や、​歪み、​タイミング​特性​を​持ち、​アナログ/​デジタル​が​緊密​に​統合​さ​れ​た​集録/​生成​ハードウェア​が​不可欠​です。​タイミング​エンジン​や​アナログ​特性​が​異なる​スタンドアロン​型​の​システム​では、​もはや​アナログ/​デジタル​対応​の​計測​器​として​の​機能​を​果​た​しま​せん。​また、​今日、​こうしたシステムの生産工場は世界各地に分散配置され、​24​時間​体制​で​稼働​し​続​け​てい​ます。​そのため、​広範​な​温度​範囲​に​対応​させる​こと​と、​一貫​した​性能​仕様​を​安定​し​て​確保​する​こと​が​不可欠​で​あり、​高い​信頼​性​と​高い​スループット​の​機能​テスト​を​実現​する​必要​が​あり​ます。

NI​は、​多​機能​集積​型​の​デバイス​を​テスト​する​という​課題​に​対応​する​ため​に、​モジュール​式​高速​計測​器​に​向け​た​共通​アーキテクチャ​として、​Synchronization and Memory Core(SMC)​を​設計​しま​した。​統合​型​の​ミックス​ド​シグナル​プロトタイプ/​テスト​システム​の​開発​に​不可欠​な​SMC​の​機能​に​は、​以下​の​よう​な​もの​が​あり​ます。


    • 柔軟性​に​優​れ​た​入力/​出力​データ​転送​コア    
    •​チャンネル​ごと​に​最大​512MB​まで​拡張​可能​な​高速/​大​容量​の​オン​ボード​メモリ    
    • 高​精度​の​タイミング/​同期​エンジン

SMC​アーキテクチャ​の​中核​を​成す​の​は、​FPGA​コントローラ​で​ある​DSF(DataStream FPGA)​です。​これ​は、​「計測​器​の​CPU」​と​呼ぶ​こと​が​でき​ます。​この​DSF​が、​すべて​の​命令​の​処理​と、​トリガ​および​ロック​に対する​応答、​外部​へ​の​信号​の​ルーティング、​計測​器​と​ホスト​コンピュータ​間​の​波形​転送​の​管理​を​行い​ます。

図​3. SMC​の​アーキテクチャ

SMC​と​その​仕組み​について、​詳​しく​は​技術​ドキュメント「ナショナル​イン​ス​ツル​メンツ​の​Synchronization and Memory Core(SMC)​~​ミックス​ド​シグナル​テスト​の​ため​の​新しい​アーキテクチャ~」​を​ご覧​くだ​さい。

モジュール​式​計測​器​向け​の​NI-​TClk​技術​を​利用​した​タイミング/​同期​機能

1​台​の​計測​器​に​搭載​できる​刺激/​応答​チャンネル​の​数​に​は​限り​が​あり​ます。​また、​ミックス​ド​シグナル​刺激/​応答​チャンネル​に対する​ニーズ​も​高​まっ​てい​ます。​こうした​状況​に​対応​する​ため​に、​複数​の​計測​器​間​で​の​タイミング​と​同期​を​要求​する​テスト/​計測​アプリケーション​が​増え​てい​ます。​例えば、​最大​4​つ​の​チャンネル​を​備え​た​オシロスコープ​や、​最大​2​つ​の​チャンネル​を​備え​た​信号​発生​器​など​が​あり​ます。​電子​業界​の​ミックス​ド​シグナル​テスト​から​科学​業界​の​レーザー​分光​に​至る​あらゆる​アプリケーション​において、​多​チャンネル​間​で​の​タイミング​の​制御​と​同期​や、​デジタル​I/​O​チャンネル​と​アナログ​I/​O​チャンネル​を​関連付ける​こと​が​必要​と​さ​れ​てい​ます。

PXI​プラットフォーム、​特に​シャー​シ​では、​タイミング​機能​と​同期​機能​を​統合​し​て​いる​ので、​PXI​モジュール​間​で​一貫性​を​維持​する​こと​が​でき​ます。​と​は​いえ、​クロック​と​トリガ​を​分配​し​て​高速​同期​デバイス​を​実現​する​に​は、​問題​が​あり​ます。​複数​の​計測​デバイス​を​調整​する​際​に​生じる​遅延​や​タイミング​の​不​確定​性​は、​特に​高速​計測​システム​の​同期​を​とる​場合​に​深刻​な​障害​となり​ます。​こうした​問題​は​システム​の​初期​設計​段階​では​見​落​と​さ​れ​がち​で、​同期​システム​の​速度​と​精度​を​制限​し​て​しま​い​ます。​クロック​と​トリガ​の​分配​によって​生じる​主​な​問題​に​は、​スキュー​と​ジッタ​が​あり​ます。

NI​は、​別​の​信号​クロック​領域​を​用​い​て、​サンプル​クロック​の​整合​と​トリガ​の​分配/​受信​を​可能​に​する​同期​方式​として​NI-​TClk​を​開発​しま​した。​特許​出願​中​の​同​技術​に​は、​以下​の​2​つ​の​目的​が​あり​ます。
    • 10MHz​基準​クロック​に​位相​ロック​さ​れ​てい​て​も、​初期​段階​で​必ずしも​整合​さ​れ​て​いる​と​は​限​ら​ない​サンプル​クロック​を​整合    
    • 同期​さ​れ​た​デバイス​の​正確​な​トリガ​を​実現

PXI Express​シャー​シ​は、​スロット​間​スキュー​を​最大​100ps​に​抑える​よう​に​設計​さ​れ​てい​ます。​これ​で​大半​の​アプリケーション​の​要件​を​満足​でき​ます。​NI-​TClk​技術​を​導入​すると、​スキュー​を​10ps​未満​に​まで​低減​できる​ので、​モジュール​式​高速​計測​器​において​マルチ​チャンネル​の​位相​コヒーレンス​を​より​厳​しく​制御​できる​よう​に​なり​ます。

NI-​TClk​による​同期​は​柔軟性​が​高​く、​幅広い​アプリケーション​に​対応​可能​です。​具体​的​に​は、​以下​の​よう​な​ケース​に​適用​でき​ます。
    • 単一​の​PXI​シャー​シ​から​複数​台​の​PXI​シャー​シ​に​同期​を​拡張​し、​NI PXI-665x​や​NI PXIe-667x​といった​システム​タイミング/​制御​モジュール​を​使用​し​て、​多​チャンネル​システム​に​対応
    • 内部​または​外部​の​サンプル​クロック​を​使用​し、​同じ​または​異なる​サンプル​レート​で​動作​する​デバイス​を​同種​同期/​異種​同期

TClk(NI-​TClk​の​クロック)​による​同期​の​目的​は、​トリガ​に対して​すべて​の​デバイス​を​同時に​応答​させる​こと​です。​ここ​で​言う​「同時」​と​は、​同じ​サンプル​周期​で、​サンプル​クロック​と​緊密​に​同調​する​こと​を​意味​し​ます。​TClk​による​同期​は、​各​デバイス​が​サンプル​クロック​から​トリガ​クロック​信号​を​生成​する​こと​によって​実現​し​ます。​トリガ​は​TClk​の​パルス​と​同期​を​取り​ます。​外部​ソース​から​トリガ​を​受信​した​り、​内部​で​トリガ​を​生成​した​り​する​デバイス​は、​TClk​の​立ち​下がり​エッジ​で、​自ら​を​含む​全​デバイス​に​トリガ​信号​を​送信​し​ます。​すると、​すべて​の​デバイス​が、​次​の​TClk​の​立ち上がり​エッジ​で​トリガ​に​応答​し​ます。

NI-​TClk​と​その​仕組み​について、​詳​しく​は​技術​ドキュメント「ナショナル​イン​ス​ツル​メンツ​の​T-​Clock​テクノロジ​を​使​っ​た​モジュール​式​計測​器​の​タイミング​と​同期」​を​ご覧​くだ​さい。

マルチ​ファンクション​データ​集録​向け​の​NI-​STC3​タイミング/​同期​技術

NI-​STC3​タイミング/​同期​技術​を​導入​する​こと​で、​NI X​シリーズ​の​マルチ​ファンクション​DAQ​デバイス​における​性能​向上​を​達成​しま​した。​同​技術​は、​デジタル​処理​や、​タイミング、​トリガ、​同期、​カウンタ/​タイマ、​バス​マスタ​リング​といった​高度​な​機能​を​実現​する​ドライバ​技術​です。

特定​の​トリガ​イベント​が​発生​する​度​に、​指定された操作を実行する計測タスクを再トリガが可能なタスクと呼びます。​前​世代​の​同期/​タイミング​技術​では、​再​トリガ​できる​タスク​は​カウンタ​操作​のみ​に​限​ら​れ​て​おり、​ほか​の​タスク​に対して​再​トリガ​可能​な​サンプル​クロック​を​提供​する​こと​は​可能​ですが、​極めて​複雑​な​コード​の​作成​が​必要​で​した。​一方、​NI-​STC3​技術​は、​あらゆる​集録/​生成​タスク​に対して、​再​トリガ​を​可能​に​する​独自​機能​を​提供​し​ます。

また、​前​世代​の​同期/​タイミング​技術​では、​多く​の​カウンタ​アプリケーション​で​80 MHz​の​タイム​ベース​が​使用​さ​れ​てい​ま​した。​それ​に対し、​NI-​STC3​技術​は、​より​高速​な​100 MHz​の​タイム​ベース​が​用​い​ら​れ​ます。​この​100 MHz​の​タイム​ベース​は、​アナログ/​デジタル​の​サンプリング​レート​を​生成​した​り、​従来​の​デバイス​で​使用​さ​れ​てい​た​20 MHz​の​タイム​ベース​と​比較​し​て​レート​を​更新​した​り​する​目的​でも​使用​さ​れ​ます。​加​えて、​任意​の​サンプリング​レート​を​生成​する​場合​の​生成​速度​が​5​倍​に​アップ​しま​した。​これ​により、​生成​さ​れる​クロック​レート​は、​ユーザ​が​要求​する​レート​へ​と​さらに​近​づ​き​ま​した。​さらに、​タイム​ベース​の​高速​化​と​デバイス​の​フロント​エンド​の​改善​によって、​トリガから最初のサンプルクロックエッジまでの時間が短縮され、​トリガ​に対する​デバイス​の​応答​性​が​向上​しま​した。

NI-​STC3​技術​を​用​い​た​バッファ​型​カウンタ​入力​機能​は、​バッファリング​周期​と​周波数​計測​で、​従来​の​デバイス​を​上回る​性能​を​発揮​し​ます。​タイミング​の​種類​について​は、​これまで​どおり​暗黙​的​に​タイミング​を​選択​する​こと​も​でき​ます​が、​サンプル​クロック​の​選択​も​可能​に​なり​ま​した。​タイミング​の​種類​を​選択​する​際​に​サンプル​クロック​を​選び、​サンプル​クロック​の​立ち上がり​エッジ​が​発生​する​まで​の​間、​(組込み​カウンタ​によって​カウント​さ​れる)​内部​の​タイム​ベース​と、​関心​の​ある​未知​の​信号​の​両方​を​カウント​する​こと​で、​バッファ​周波数/​周期​の​計測​が​可能​に​なり​ます。​ただし、​サンプル​クロック​信号​は、​ユーザ​が​指定​し​て、​生成​しな​け​れ​ば​なり​ま​せん。​算出​さ​れ​た​カウント​で、​内部​の​タイム​ベース​の​理想​的​な​周波数​を​割る​と、​次​の​サンプル​クロック​エッジ​まで​の​範囲​内​で​効果​的​な​周波数​を​見つけ出す​こと​が​でき​ます。

NI-​STC3​技術​は、​X​シリーズ​の​デバイス​の​デジタル​I/​O​および​PFI(Programmable Function Input)​ライン​向け​の​機能​も​提供​し​ます。​具体​的​に​は、​電源​の​投入​状態​を​プログラム​する​機能​や、​ウ​ォ​ッ​チ​ド​ッ​グ​タイマ、​イベント​の​検出、​新​機能​の​PFI​フィルタ​リング​など​が​挙​げ​ら​れ​ます。

NI-​STC3​技術​を​導入​すると、​これまで​は​不可能​だ​っ​た​高度​な​アナログ/​デジタル/​カウンタ​操作​が​可能​に​なり​ます。​また、​従来は追加のオンボードリソースを必要としたアプリケーションを単独で実行できるようになったり、​プログラミング​が​困難​だ​っ​た​アプリケーション​を​簡易​な​NI-​DAQmx​コード​で​実行​できる​よう​に​な​っ​たり​する​という​メリット​が​得​ら​れ​ます。

NI-​MCal​を​用​い​た​データ​集録​用​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​アルゴリズム

NI-​MCal​は、​電圧​測定​誤差​の​原因​と​なる​オフセット、​ゲイ​ン​誤差、​非線形​性​を​補正​する​ため​の​3​次​多項式​を​生成​する​ソフトウェア​ベース​の​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​アルゴリズム​です。​ソフトウェア​ベース​の​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​では、​ハードウェア​ベース​の​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​と​は​異​なり、​選択​する​各​レンジ​に​固有​の​補正​多項式​を​適用​する​こと​が​でき​ます。

NI-​MCal​の​アルゴリズム​は、​LabVIEW​など​の​ソフトウェア​で​セル​フキ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​関数​が​呼​び​出​さ​れる​と​実行​さ​れ​ます。​一般​的​な​最新​型​の​コンピュータ​において​は、​NI-​MCal​による​非線形​性、​ゲイ​ン​誤差、​オフセット​の​特性​化​と、​補正​多項式​の​オン​ボード​EEPROM​へ​の​書き込み​は​10​秒​未満​で​完了​し​ます。​それ​以降​の​測定​値​は、​アプリケーション​ソフトウェア​が​ユーザ​に​返す​前​に、​デバイス​の​ドライ​バ​ソフトウェア​によって​自動的​に​スケール​さ​れ​ます。​NI-​MCal​は、​ほか​の​セル​フキ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​スキーム​と​は​異​なり、​1​回​の​スキャン​で、​チャンネル​ごと​に​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​済み​の​データ​を​返す​こと​が​でき​ます。​チャンネル​の​入力​レンジ​が​異なる​場合​でも​同じ​です。​これ​は、​デバイス​における​個々​の​入力​レンジ​に対して​補正​多項式​を​決定、​保存、​適用​する​こと​で​実現​し​ます。​ほか​の​セル​フキ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​メカニズム​では、​データ​の​補正​に​ハードウェア​コンポーネント​を​使用​する​ため、​1​回​の​スキャン​で​複数​の​入力​レンジ​を​使用​する​場合、​適切​な​精度​を​維持​する​の​に​十分​な​速度​で​補正​関数​を​動的​に​ロード​する​こと​は​不可能​です。​一方、​NI-​MCal​では、​データ​の​補正​に​ソフトウェア​を​使用​する​ため、​デバイス​の​最大​速度​で​スキャン​を​実行​し​て​いる​場合​でも、​チャンネル​ごと​に​補正​関数​を​簡単​に​ロード​し​て​適用​する​こと​が​でき​ます。

NI-​MCal​と​ほか​の​セル​フキ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​関数​の​違い​として​もう​1​つ​挙​げ​られる​の​が、​スキャン​シーケンス​で、​チャンネル​ごと​に​補正​関数​を​適用​する​だけ​で​なく、​非線形​誤差​を​補正​できる​という​点​です。​NI-​MCal​は、​デバイス​における​誤差​の​補正​に​従来​使用​さ​れ​て​きた​ハードウェア​コンポーネント​の​限界​を​取り​除​き、​ソフトウェア​と​PC​の​処理​性能/​速度​を​利用​する​こと​で、​測定​精度​の​レベル​を​引き上げ、​デバイス​の​セル​フキ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​の​あり方​を​一変​さ​せ​ま​した。

NI-​MCal​と​その​仕組み​について、​詳​しく​は​技術​ドキュメント​「NI-​MCal​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​方法​による​測定​確度​の​向上」​を​ご覧​くだ​さい。

トップ​へ​戻る

ソフトウェア​開発​環境​の​柔軟​な​選択​が​可能

図​4. LabVIEW​グラフィカル​プログラミング​で​開発​時間​を​短縮​する。

 

NI PXI​モジュール​式​計測​器​は、​Windows OS​や、​確定​性​に​優​れ​た​操作​が​必要​と​なる​アプリケーション​に​向け​た​リアルタイム​OS、​一般​的​な​Linux​ディス​トリ​ビュ​ー​ション​に​対応​可能​です。​こうした​幅広い​選択肢​によって、​モジュール​式​計測​システム​を​設計​する​の​に​必要​な​柔軟性​を​確保​する​こと​が​でき​ます。

Windows OS

Windows​を​ベース​に​した​PXI​システム​の​開発​と​操作​は、​標準​の​Windows PC​を​使用​する​場合​と​何ら​変わり​ま​せん。​PC​ベース​の​システム​と​PXI​ベース​の​システム​間​の​移行​作業​では、​既存​の​アプリケーション​ソフトウェア​を​書き直し​たり、​新しい​プログラミング​手法​を​習得​した​り​する​必要​は​ありま​せん。

PXI​を​導入​すると、​直感​的​な​操作​で​作業​が​可能​な​グラフィカル​プログラミング​言語​で、​業界​標準​の​テスト​環境​で​あるNI LabVIEW、​もしくは​ANSI C​開発​環境​で​あるNI LabWindows™/​CVIを​用​い​て、​開発​時間​を​短縮​し、​計測​器​による​測定​を​短時間​で​自動化​でき​ます。​また、Visual Studio .NET​や、​Visual Basic、​C/​C​++といった​ほか​の​プログラミング​言語​の​使用​も​可能​です。

さらに、​PXI​コントローラ​では、NI TestStandなど​の​テスト​管理​ソフトウェア​を​使用​し​て​開発​さ​れ​た​アプリケーション​を​実行​でき​ます。​PXI​用​の​テスト​アーキテクチャ​の​開発​について、​詳​しく​は​技術​ドキュメント「NI TestStand​と​LabVIEW​で​モジュール​式​テスト​ソフトウェア​アーキテクチャ​を​開発」​を​ご覧​くだ​さい。

リアルタイム​OS

確定​的​な​ルー​プレート​や​ヘッド​レス​操作​(キーボード、​マウス、​モニタ​なし)​を​必要​と​する​タイム​クリティカル​な​アプリケーション​では、​Windows​ベース​の​もの​では​なく、​リアルタイム​ソフトウェア​アーキテクチャ​を​使用​する​こと​が​でき​ます。​リアルタイム​OS​を​使用​すると、​最​重要​の​タスク​が​いつ​でも​プロセッサ​を​制御​できる​よう​に、​タスク​の​優先​順位​付け​を​行う​こと​が​可能​です。​その​結果、​ジッタ​を​抑制​する​こと​が​でき​ます。​LabVIEW Real-​Time​モジュール​や​LabWindows/​CVI Real-​Time​モジュール​といった​業界​で​標準​的​に​用​い​ら​れ​て​いる​開発​環境​の​リアルタイム​バージョン​を​使用​すると、​リアルタイム​システム​を​より​簡単​に​開発​できる​よう​に​なり​ます。​動的​テスト​や​HIL(Hardware-​In-​the-​Loop)​テスト​用​の​PXI​システム​を​構築​する​際​に​は、NI VeriStandなど​の​リアルタイム​テスト​ソフトウェア​を​使用​する​こと​で、​開発​時間​を​さらに​短縮​でき​ます。​確定​性​の​高い​テスト​について、​詳​しくはリアルタイム​計測​に関する​ページを​ご覧​くだ​さい。

Linux OS

NI​は、​一般​的​な​Linux​ディス​トリ​ビュ​ー​ション​に​対応​する​モジュール​式​計測​器​を​含む、​さまざま​な​ハードウェア​デバイス​を​サポート​し​てい​ます。​Linux​の​サポート​状況​について、​詳​しくはNI​の​Linux​に関する​ページ(英語)​を​ご覧​くだ​さい。

計測/​制御​サービス

NI​モジュール​式​計測​器​は、​NI Measurement & Automation Explorer(MAX)​や、​NI-​DAQmx、​Virtual Instrument Software Architecture(VISA)、​LabVIEW​プラグ​アンド​プ​レイ​計測​器​ドライバ、​Interchangeable Virtual Instrument(IVI)​ドライバ​など​の​強固​な​ソフトウェア​インタフェース​を​備え​てい​ます。​これらの​計測/​制御​サービス​ソフトウェア​は、​モジュール​式​ハードウェア​で​テスト​を​コン​フ​ィ​ギ​ュ​レ​ー​ション​(構成)​した​り、​プログラミング​した​り​する​こと​が​できる​インタフェース​を​提供​し​ます。​大半​の​NI​モジュール​式​計測​器​に​は、​計測​器​の​トラブル​シューティング​や​デバッグ​を​短時間​で​完了​できる​よう​に​する​ソフト​フロント​パネル​(SFP)​が​付属​し​てい​ます。​SFP​に​加​えて、​上述​した​計測/​制御サービスソフトウェアパッケージを使用すれば、​テスト​システム​内​の​特定​の​ハードウェア​や​チャンネル​に​恒久​的​に​紐​づ​け​さ​れる​テスト​プログラム​の​開発​が​不要​となり、​コード​を​より​簡単​に​再​利用​できる​よう​に​なり​ます。​この​セクション​では、​計測/​制御​サービス​ソフトウェア​パッケージ​の​コンポーネント​について、​1​つ​1​つ​詳​しく​見​てい​き​ま​しょう。

構成​マネージャ

MAX​をはじめとする構成マネージャを使用すれば、​システム​内​の​あらゆる​計測​ハードウェア​を​すべて​表示​し、​システム​全体​を​俯瞰​する​こと​が​でき​ます。​MAX​では​チャンネル​名​を​定義​し、​信号​を​組織​化​した​り、​デジタル​化​さ​れ​た​信号​を​計測​量​に​変換​する​スケーリング​関数​を​指定​した​り​する​こと​が​可能​です。​構成​マネージャ​の​主​な​メリット​として​挙​げ​られる​の​が、​アプリケーション​開発​環境​(ADE)​と​の​統合​が​行える​こと​です。​ADE​と​統合​する​こと​で、​面倒​な​プログラミング​を​行​わ​なく​て​も、​複数​の​計測​器​を​1​つ​の​アプリケーション​向け​に​簡単​に​統合​できる​よう​に​なり​ます。​構成​マネージャ​を​使​わ​ない​場合​に​は、​かなり​の​時間​を​かけ​て、​複数​の​計測​機能​を​統合​する​よう​プログラム​で​構成​しな​け​れ​ば​なり​ま​せん。

計測​器​の​接続性

既存​の​旧型​計測​器​を​テスト​ソフトウェア​フレーム​ワーク​に​統合​すると、​プラグ​アンド​プ​レイ​計測​器​ドライバ​や​IVI​といった​技術​を​活用​し​て、​旧型​計測​器​と​の​通信​性​と​互換性​を​高める​こと​が​でき​ます。​LabVIEW​プラグ​アンド​プ​レイ​計測​器​ドライバ​に​は、​プログラム​可能​な​計測​器​を​制御​する​関数​(LabVIEW​では​VI)​が​セット​で​収録​さ​れ​てい​ます。​計測​器​ドライバ​を​用いる​と、​コンピュータ​から​計測​器​を​操作​できる​よう​に​なる​ので、​各​計測​器​の​プログラミング​プロトコル​を​習得​する​必要​が​なく​なり​ます。​それ​により、​開発​時間​と​コスト​の​節約​が​可能​に​なり​ます。​定評があるオープンソースの計測器ドライバを用いれば、​操作​を​カスタマイズ​し​て、​性能​の​向上​を​図る​こと​が​でき​ます。

IVI​は、​計測​器​の​互換性​の​向上​を​促進​する​ドライ​バ​フレーム​ワーク​を​実装​した​もの​です。​IVI​ドライバ​では、​計測​器​の​種類​に​応​じ​て​汎用​API​を​用いる​ほか、​特定​の​計測​器​と​の​通信​を​可能​に​する​ドライバ​を​個別に​実装​し​ます。​各​計測​器​の​特定​の​ドライバ​実装​と​API​を​分離​する​こと​で、​特定​の​IVI​に​対応​する​オシロスコープ​を​用​い​て、​システム​を​設計​する​こと​が​でき​ます。​システム​の​デプロイ​(実装)​が​完了​した​後、​テスト​アプリケーション​を​書き換え​なく​て​も、​ほか​の​メーカー​の​計測​器​や​別​の​モデル​に​変更​する​こと​が​可能​です。

プログラミング​ツール

ドライバ​は、​使い勝手に優れた​API​を​提供​する​だけ​で​なく、​開発​の​推進​と​開発​時間​の​短縮​を​可能​に​する​ツール​を​追加​する​こと​で​より​良い​もの​となり​ます。​I/​O​アシスタント​は、​計測​アプリケーション​や​ステ​ィ​ミ​ュ​ラス​アプリケーション​を​短時間​で​作成​できる​よう​に​する​対話​式​の​ツール​です。​具体​的​に​は、​NI-​DAQmx​ドライバ​に​収録​さ​れ​て​いる​DAQ​アシスタント​など​が​これ​に​相当​し​ます。​DAQ​アシスタント​は、​一般​的​な​データ​集録​パラメータ​を​プログラミング​なし​で​設定​できる​パネル​を​搭載​し​てい​ます。​開発​期間​を​短縮​する​という​こと​と、​広範​な​アプリケーション​要件​に​対応​する​という​こと​の​両方​を​満たす​に​は、​使い勝手​の​良い​アシスタント​と、​強力​な​プログラミング​環境​を​組み合わせる​必要​が​あり​ます。

サンプル​プログラム

NI​の​モジュール​式​計測​器​に​は、​先述​した​計測/​制御​サービス​ソフトウェア​以外​に​も、​サンプル​プログラム​が​必ず​同​梱​さ​れ​てい​ます。​例えば、​NI​高​精度​DC​電源​向け​の​IVI​対応​計測​器​ドライバ​で​ある​NI-​DCPower​は、​シンプル​な​コン​フ​ィ​ギ​ュ​レ​ー​ション​から​高度​な​スイープ/​監視​に​至る​まで、​さまざま​な​概念​の​デモ​を​披露​する​サンプル​プログラム​を​収録​し​てい​ます。

図​5. NI-​DCPower​に​収録​さ​れ​て​いる​サンプル​プログラム

 

トップ​へ​戻る

モジュール​式​計測​器​を​生産​ライン​で​検証

NI PXI​モジュール​式​計測​器​の​設計​が​完了​し、​生産​段階​へ​移行​したら、​1​台​1​台​の​製品​が​仕様​に​適合​し​て​いるか​どうか​を​評価​し​ます。​生産​さ​れ​た​モジュール​式​計測​器​の​1​台​1​台​に対し、​所定​の​アプリケーション​に​配備​した​際、​確実​に​動作​する​こと​を​保証​する​ため​に、​何​時間​もの​厳しい​テスト​を​実施​し​ます。​実施​する​テスト​に​は、​自動​光学​検査​(AOI)​や、​イン​サーキット​テスト​(ICT)、​初期​機能​確認​テスト​(IFT)、​環境​ストレス​スクリーニング​(ESS)、​機能​検証​テスト​(FVT)​など​が​あり​ます。

最初​に​行う​AOI​では、​生産​さ​れ​た​製品​1​台​ずつ​を​メモリ​内​の​優良​製品​の​図​と​比較​し、​部品​の​向き​が​間​違​って​い​たり、​部品​が​紛失​した​り​し​てい​ない​こと​を​確か​め​ます。​ICT​では、​ボード​の​全​テスト​ポイント​間​で​抵抗​値​の​評価​を​行い、​短絡​や​開放、​劣化​し​て​いる​部品​の​有無​を​チェック​し​ます。​IFT​は​電源​投入​シーケンス​を​確認​し、​製品​の​基本​機能​を​保証​する​もの​です。​ESS​は、​熱​調節​試験​(TCT)​と​高度​加速​ストレス​スクリーニング​(HASS)​から​成​り​ます。​生産​した​ボード​が​特定​の​温度​に​達​した​状態​で、​スティミュラス​を​与​え​た​場合​と​与​え​ない​場合​の​両方​で、​応答​を​監視​し​ます。​ESS​の​「燃焼」​状態​は、​数時間​から​数​日間​に​及ぶ​こと​も​あり​ます。​生産​さ​れ​た​製品​に対して​最後​に​行う​の​が​FVT​です。​FVT​では、​すべて​の​モジュール​式​計測​器​の​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​を​行い、​仕様​に​準拠​し​て​いるか​どうか​を​確認​し​ます。​一部​の​計測​器​について​は、​精度​を​確保​する​ため​に、​FVT​用​テスト​ステーション​の​キ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション​を​週​に​1​回​の​頻度​で​実施​し​ます。

図​6. NI​で​使用​し​て​いる​HASS​用​高​温度室

 

トップ​へ​戻る

NI の PXI​製品​が​もたらす​その他​の​メリット

ナショナル​イン​ス​ツル​メンツ​の​PXI​の​強み

The mark LabWindows is used under a license from Microsoft Corporation. Windows is a registered trademark of Microsoft Corporation in the United States and other countries. Tektronix is a trademark of Tektronix, Inc.

トップ​へ​戻る