歪み​ゲージ​を​使​っ​た​歪み​測定

概要

この​ホワイト​ペーパー​では、​基本​的​な​歪み​の​概念、​歪み​ゲージ​の​仕組み、​適切​な​構成​タイプ​の​選択​方法​を​理解​する​ため​の​情報​を​提供​し​ます。

​歪み​測定​の​適切​な​調節​と​データ​収集​を​行う​に​は、​異なる​歪み​ゲージ​の​構成​の​特性​の​ほか、​それに​必要​と​なる​ハードウェア​を​検討​する​必要​が​あり​ます。​例えば、​歪み​ゲージ​に​は、​電圧​励起​が​必要​ですが、​これ​は​特定​の​信号​調節​付き​の​計測​ハードウェア​で​しか​使用​でき​ま​せん。​歪み​測定​に​必要​な​計測​ハードウェア​を​よく​知る​ため​に​は、「高​確度​の​センサ​計測​を​実現​する​ため​の​テクニカル​ガイド」​を​ダウンロード​し​て​お​読み​くだ​さい。

目次

  1. 歪み​とは
  2. 歪み​の​測定​方法
  3. 歪み​ゲージ​の​タイプ
  4. 最適​な​歪み​ゲージ​の​選び方
  5. 歪み​ゲージ​に対する​信号​調節

歪み​とは

機械​テスト​および​計測​では、​様々​な​力​に対する​物体​の​反応​を​把握​する​必要​が​あり​ます。​力​が​加​わっ​た​こと​で、​物質に生じた変形の量を歪みと呼びます。​歪み​は、​変形​前​の​物体​の​長​さ​に対する、​変形​した​際​の​長​さ​の​変化​分​の​比​として​定義​し​ます​(図​1)。​歪み​に​は、​伸長​による​正​(張力)、​あるいは​収縮​による​負​(圧縮)​が​あり​ます。​物体​が​一方向​に​圧縮​さ​れ​た​とき、​この​力​に対して​垂直​と​なる​2​方向​に​伸長​する​性質​は、​ポアソン​効果​として​知​ら​れ​てい​ます。​ポアソン​比​(v)​は、​この​効果​の​尺度​で、​縦​方向​の​歪み​に対する​横​方向​の​歪み​の​負​の​比​として​定義​し​ます。​無​次元​の​場合​も、​歪み​は、​in./​in.​や​mm/​mm​など​の​単位​で​表​さ​れる​こと​が​あり​ます。 実際​に​は、​測定​さ​れる​歪み​の​大​き​さ​は​非常​に​小さい​もの​です。​そのため、​歪み​は​しばしば​マイクロ​歪み​(µε)​という​単位​で​表​さ​れ​ます。​1​マイクロ​歪み​は​εX10-6です。

 

図​1. 歪み​は、​変形​前​の​物体​の​長​さ​に対する、​変形​した​際​の​長​さ​の​変化​分​の​比​で​ある。

 

歪み​に​は、​軸​歪み、​曲​げ​歪み、​せん断​歪み、​ねじれ​歪み​の​4​種類​が​あり​ます。​軸​歪み​と​曲​げ​歪み​が​最も​一般​的​な​歪み​です​(図​2)。​軸​歪み​は、​物体​に​水平​方向​の​直線​力​を​加​え​た​結果​として、​どの​くらい​物体​が​伸びる、​または​縮む​か​を​測定​し​ます。​曲​げ​歪み​は、​物体​に​垂直​方向​の​直線​力​を​加​え​た​ときの、​物体​の​片側​の​伸び​と​反対​側​の​収縮​を​測定​し​ます。​せん断​歪み​は、​部品​に対して​水平​方向​と​垂直​方向​の​両方向​に​加わる​直線​力​から​生じる​変形​の​量​を​測定​し​ます。​ねじれ​歪み​は、​部品​に対して​垂直​方向​と​水平​方向​の​両方向​に​加わる​回転​力​を​測定​し​ます。

図​2.軸​歪み​は、​物体​が​どれ​だけ​伸び​たか、​あるいは​引っ​張​ら​れ​たか​を​測定​する。​曲​げ​歪み​は、​片側​の​伸長​と​反対​側​の​収縮​を​測定​する。


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歪み​の​測定​方法

歪み​は​複数​の​方法​で​測定​可能​ですが、​最も​一般​的​な​方法​は​歪み​ゲージ​を​使う​方法​です。​歪み​ゲージ​の​電気​抵抗​は、​デバイス​の​歪み​量​に​比例​し​て​変化​し​ます。​最も​普及​し​て​いる​歪み​ゲージ​は、​接着​型​の​金属​製​歪み​ゲージ​です。​金属​製​の​歪み​ゲージ​は、​極めて​細い​ワイヤ​や​箔​を​グリッド​状​に​した​もの​です。​グリッド​状​に​構成​する​こと​により、​平行​方向​の​歪み​が​かかる​金属​製​の​ワイヤ​や​箔​の​量​が​最大​に​なり​ます。​グリッド​は​キャリア​と​呼ばれる​薄い​バック​プレート​に​接着​さ​れ​てい​て、​この​キャリア​を​直接​試験​片​に​取り付け​ます。​したがって、​試験片の歪みが直接歪みゲージに伝達され、​歪み​ゲージ​の​電気​抵抗​が​線形​的​に​変化​し​ます。



図​3. 金属​製​の​グリッド​の​電気​抵抗​は、​試験​片​に​加わる​歪み​量​に​比例​し​て​変化​する。

 

歪み​ゲージ​の​基本​的​な​パラメータ​は​歪み​に対する​感度​で、​これ​は​定量​的​に​ゲージ​率​(GF)​として​表​さ​れ​ます。​GF​は、​長​さ​または​歪み​の​ごく​わずか​な​変化​に対する​電気​抵抗​の​ごく​わずか​な​変化​の​比率​です。

通常、​金属​製​歪み​ゲージ​の​GF​は​およそ​2​です。​特定​の​歪み​ゲージ​の​実際​の​GF​は、​センサ​の​販売元​または​センサ​の​ドキュメント​で​知る​こと​が​でき​ます。

歪み​の​測定​を​行う​場合、​数​ミ​リス​トレイン​(ε× 10-3)​以上​の​大​き​さ​に​なる​こと​は、​ほとんど​ありま​せん。​したがって、​歪み​を​測定​する​に​は、​抵抗​値​の​極めて​小さな​変化​を​正確​に​測定​する​必要​が​あり​ます。​例えば、​試験​片​に​500 mε​の​歪み​が​発生​した​と​し​ます。​すると、​GF​の​2​の​歪み​ゲージ​は​2 (500 x 10-6) = 0.1 %​の​電気​抵抗​の​変化​のみ​を​示し​ます。​120Ω​ゲージ​では、​この​変化​は​わずか​0.12Ω​に​なり​ます。

この​よう​な​小さな​抵抗​の​変化​を​測定​する​ため​に、​歪み​ゲージ​の​構成​は​ホ​イ​ー​トス​トン​ブリッジ​の​概念​に​基​づ​い​てい​ます。​図​4​に​示す​よう​な​一般​的​な​ホ​イ​ー​トス​トン​ブリッジ​は、​励起​電圧VEXを​持つ​4​つ​の​抵抗​で​構成​さ​れ​てい​ます。​ここ​では、​励起​電圧​が​ブリッジ​に​印加​さ​れ​ます。

図​4. 小さな​抵抗​の​変化​を​検出​する​ため、​歪み​ゲージ​は​ホ​イ​ー​トス​トン​ブリッジ​回路​で​構成​さ​れ​て​いる。

 

ホ​イ​ー​トス​トン​ブリッジ​は、​2​つ​の​分​圧​回路​を​並列​に​接続​した​電子​回路​です。R1とR2が​1​つ​の​分​圧​回路​を​構成​し、R4とR3が​もう​一方​の​分​圧​回路​を​構成​し​ます。​ホ​イ​ー​トス​トーン​ブリッジ​出力Voと​は、​2​つ​の​分​圧​回路​の​中央​の​ノード​間​を​測定​した​もの​です。

この​式​から、R1/R2= R4/R3の​とき​に、​電圧​出力VOが​ゼ​ロ​に​なる​の​が​わか​り​ます。​この​よう​な​場合、​ブリッジ​が​平衡​状態​で​ある​といいます。​ブリッジ​の​いずれ​か​の​抵抗​が​変化​すると、​出力​電圧​が​ゼ​ロ​で​なく​なり​ます。​まず、​図​4でR4を​歪み​ゲージ​と​交換​した​場合、​歪み​ゲージ​の​抵抗​が​変化​すると​ブリッジ​の​平行​状態​が​崩れ、​出力​電圧​が​ゼ​ロ​で​なく​なり​ます。​この​出力​電圧​こそ​歪み​ゲージ​の​役割​となり​ます。

 

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歪み​ゲージ​の​タイプ

歪み​ゲージ​構成​に​は、​クォータ、​ハーフ、​フル​ブリッジ​の​3​種類​が​あり、​これら​は、​ホ​イ​ー​トス​トーン​ブリッジ​の​アクティブ​要素​の​数、​歪み​ゲージ​の​向き、​測定​対象​の​歪み​の​タイプ​によって​決まり​ます。

 

ク​ォ​ータ​ブリッジ​歪み​ゲージ

構成​タイプI

  • 軸​歪み​または​曲​げ​歪み​を​測定​する
  • ダミー​抵抗​として、​受動​的​ク​ォ​ータ​ブリッジ​構成​抵抗​を​必要​と​する
  • ホ​イ​ー​トス​トーン​ブリッジ​を​完成​する​ため​に​は、​ハーフ​ブリッジ​構成​抵抗​を​必要​と​する
  • R4​は​引っ​張り​応力​(+ε)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある

 

図​5. ク​ォ​ータ​ブリッジ​歪み​ゲージ​構成

 

構成​タイプ​II

歪み​ゲージ​の​抵抗​は、​加​え​ら​れ​た​歪み​に対して​のみ​変化​する​の​が​理想​ですが、​実際​に​は、​歪み​ゲージ​の​材質​と​測定​対象​の​試験​片​の​材質​は、​温度​変化​に​反応​し​ます。​ク​ォ​ータ​ブリッジ​歪み​ゲージ​構成​タイプ​II​では、​ブリッジ​内​で​歪み​ゲージ​を​2​つ​使用​すると、​温度​の​影響​を​最小限​に​抑える​こと​が​でき​ます。​図​6​に​示し​た​よう​に、​通常、​1​つ​目​の​歪み​ゲージ​(R4)​は​アクティブ​で、​2​つ​目​の​歪み​ゲージ​(R3)​は​温度​の​影響​は​受け​ながら​も、​試験片には接着されておらず、​歪み​の​主軸​に対して​直角​に​配置​さ​れ​てい​ます。​したがって、​歪み​は​この​ダミー​ゲージ​に対して​ほとんど​影響​しま​せん​が、​温度​変化​が​生じる​と、​双方​の​ゲージ​に​同じ​よう​に​影響​し​ます。​温度​変化​は、​双方​の​歪み​ゲージ​に​同じ​よう​に​影響​する​ため、​双方​間​で​の​抵抗​比​は​不変​で​あり、​出力​電圧Voも​変動​しない​ので、​温度​による​影響​は​最小限​に​抑える​こと​が​でき​ます。

 

図​6. ダミー​歪み​ゲージ​は​歪み​測定​に対する​温度​の​影響​を​取り除く。

 

ハーフ​ブリッジ​歪み​ゲージ

ハーフ​ブリッジ​構成​で​双方​に​アクティブ​な​歪み​ゲージ​を​付ける​こと​によって、​ブリッジ​の​歪み​に対する​感度​を​2​倍​に​する​こと​が​でき​ます。

 

構成I

構成​II - 曲​げ​歪み​のみ

 

図​7. ハーフ​ブリッジ​歪み​ゲージ​の​感度​は​ク​ォ​ータ​ブリッジ​歪み​ゲージ​の​2​倍​で​ある。

 

構成​タイプI

  • 軸​歪み​または​曲​げ​歪み​を​測定​する
  • ホ​イ​ー​トス​トーン​ブリッジ​を​完成​する​ため​に​は、​ハーフ​ブリッジ​構成​抵抗​を​必要​と​する
  • R4​は​引っ​張り​応力​(+ε)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R3​は​ポアソン​効果​(-​νε)​を​補正​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある

この​構成​は​よく​ク​ォ​ータ​ブリッジ​タイプ​II​構成​と​混同​さ​れ​ます​が、​違い​として、​タイプ​I​に​は、​歪み​の​試験​片​に​接着​さ​れ​た​アクティブ​な​R3​の​要素​が​あり​ます。

構成​タイプ​II

  • 曲​げ​歪み​のみ​を​測定​する
  • ホ​イ​ー​トス​トーン​ブリッジ​を​完成​する​ため​に​は、​ハーフ​ブリッジ​構成​抵抗​を​必要​と​する
  • R4​は​引っ​張り​応力​(+ε)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R3​は​圧縮​歪み​(-​ε)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある

 

フル​ブリッジ​歪み​ゲージ

フル​ブリッジ​歪み​ゲージ​構成​に​は、​4​つ​の​アクティブ​な​歪み​ゲージ​が​必要​となり​ます。​3​つ​の​異なる​構成​タイプ​が​あり​ます。​タイプ​1​および​2​は​曲​げ​歪み​を​測定​し、​タイプ​3​は​軸​歪み​を​測定​し​ます。​タイプ​2​と​3​のみ​が​ポアソン​効果​を​補正​し​ます​が、​3​タイプ​全て​が​温度​の​影響​を​最小限​に​抑え​ます。

 

構成​I - 曲​げ​歪み​のみ

構成​II - 曲​げ​歪み​のみ

構成​III - 軸​歪み​のみ

 

図​8. フル​ブリッジ​歪み​ゲージ​構成

 

構成​タイプI

  • 曲​げ​歪み​に対して​のみ​感度​が​高い
  • R1​および​R3​は​圧縮​歪み​(–​e)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R2​および​R4​は​引っ​張り​応力​(+e)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある

構成​タイプ​II

  • 曲​げ​歪み​に対して​のみ​感度​が​働く
  • R1​は​圧縮​ポアソン​効果​(–​νe)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R2​は​引っ​張り​ポアソン​効果​(–​νe)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R3​は​圧縮​歪み​(–​e)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R4​は​引っ​張り​応力​(–​e)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある

構成​タイプ​III

  • 軸​歪み​を​測定​する
  • R1​および​R3​は​圧縮​ポアソン​効果​(–​νe)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある
  • R2​および​R4​は​引っ​張り​応力​(+e)​を​測定​する​アクティブ​な​歪み​ゲージ​で​ある

 

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最適​な​歪み​ゲージ​の​選び方

測定​する​歪み​の​種類​(軸​歪み​または​曲​げ​歪み)​を​決め​たら、​感度、​コスト、​動作​状況​など、​その他​の​点​を​検討​し​ます。​同じ​歪み​ゲージ​の​場合、​ブリッジ​構成​を​変更​すると、​歪み​に対する​感度​が​向上​する​可能性​が​あり​ます。​例えば、​フル​ブリッジ​タイプ​I​構成​は、​ク​ォ​ータ​ブリッジ​タイプ​I​構成​の​4​倍​感度​が​高​く​なり​ます。​ただし、​フル​ブリッジ​タイプ​I​に​は、​ク​ォ​ータ​ブリッジ​タイプ​I​より​も​歪み​ゲージ​が​3​つ​多く​必要​です。​また、​歪み​計測​ターゲット​の​構造​物​の​両面​ともに​歪み​ゲージ​を​付ける​必要​が​あり​ます。​さらに、​フル​ブリッジ​歪み​ゲージ​は、​ハーフ​ブリッジ​や​ク​ォ​ータ​ブリッジ​ゲージ​より​も​大幅​に​コスト​が​かさ​み​ます。​各種​歪み​ゲージ​の​特徴​を​次​の​表​に​まとめ​ま​した。

 

計測​タイプ

ク​ォ​ータ​ブリッジ

ハーフ​ブリッジ

フル​ブリッジ

タイプI

タイプ​II

タイプI

タイプ​II

タイプI

タイプ​II

タイプ​III

軸​歪み

不可

不可

不可

曲​げ​歪み

不可

補正

 

 

 

 

 

 

 

横断​方向​の​感度

温度

感度

 

 

 

 

 

 

 

感度​(1000 µε​時)

~0.5 mV/V

~0.5 mV/V

~0.65 mV/V

~1.0 mV/V

~2.0 mV/V

~1.3 mV/V

~1.3 mV/V

取り付け

 

 

 

 

 

 

 

取り付け​ゲージ​の数

1

1*

2

2

4

4

4

取り付け​位置

片面

片面

片面

両面

両面

両面

両面

ワイヤ数

2​または3

3

3

3

4

4

4

ブリッジ​構成​抵抗

3

2

2

2

0

0

0

*2​つ​目​の​歪み​ゲージ​は​温度​の​影響​は​受ける​位置​に​取り付け​られる​が、​試験​片​に​は​接着​さ​れ​ない。

 

グリッド幅

取り付ける​場所​に​制限​が​ない​場合、​幅​の​広い​グリッド​を​使​え​ば、​放熱がより促進され、​歪み​ゲージ​の​安定性​が​強化​さ​れ​ます。​ただし、​試験​片​に、​歪み​の​主軸​に対して​直角​の、​急​な​傾斜​が​つい​た​歪み​が​ある​場合、​幅​の​狭い​グリッド​を​使​って、​せん断​歪み​および​ポアソン​歪み​の​影響​で​生じる​誤差​を​最小限​に​抑える​よう​にし​て​くだ​さい。

公称​ゲージ​抵抗

公称​ゲージ​抵抗​は、​歪み​の​ない​位置​の​歪み​ゲージ​の​抵抗​です。​特定​ゲージ​の​公称​ゲージ​抵抗​は、​センサ​の​販売元​または​センサ​の​ドキュメント​で​知る​こと​が​でき​ます。​市販​の​歪み​ゲージ​の​最も​一般​的​な​公称​抵抗​値​は、​120 Ω、​350 Ω、​および​1,000 Ω​です。​励起​電圧​によって​生じる​熱量​を​軽減​する​に​は、​より​高い​公称​抵抗​を​検討​し​て​くだ​さい。​高い​公称​抵抗​は、​温度​の​変動​により​リード​線​抵抗​が​変化​し​て​生じる​信号​の​変化​を​軽減​する​の​に​も​役​立ち​ます。

温度​補正

歪み​ゲージ​の​抵抗​は​歪み​のみ​に​応​じ​て​変化​する​の​が​理想​的​です。​しかし、​歪み​ゲージ​の​低​効率​と​感度​は、​温度​によって​も​変化​し​ます。​これ​は​測定​エラー​に​つながり​ます。​歪み​ゲージ​メーカー​は、​測定​対象​と​なる​試験​片​の​熱​膨張​を​補償​する​よう​に​ゲージ​の​材質​を​加工​する​こと​により、​温度​の​影響​を​最小限​に​抑える​ことに​努めて​い​ます。​これらの​温度​補正​ブリッジ​構成​は、​より​温度​の​影響​を​受け​に​く​く​な​って​い​ます。​温度​変動​による​影響​の​補正​を​サポート​する​構成​タイプ​も​検討​し​て​くだ​さい。

取り付け

歪み​ゲージ​の​取り付け​に​は、​時間​と​リソース​を​大量​に​費やす​場合​が​あり​ます。​ブリッジ​構成​によって​この​量​は​大​きく​変わり​ます。​接着​ゲージ​の​数、​ワイヤ​の​数、​取り付け​位置​の​全て​が、​取り付け​に​必要​な​工数​に​影響​し​ます。​一部​の​ブリッジ​構成​では、​測定​対象​物​の​両面​に​ゲージ​を​取り付ける​必要​さえ​あり​ます。​これは難しかったり、​全く​不可能​だ​っ​たり​する​場合​が​あり​ます。​ク​ォ​ータ​ブリッジ​タイプ​I​が​最も​単純​です。​1​個​の​ゲージ​を​取り付け​て、​2、​3​本​の​ワイヤ​が​必要​な​だけ​だから​です。

 

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歪み​ゲージ​に対する​信号​調節

歪み​ゲージ​測定​は​複雑​で、​複数​の​要素​が​測定​性能​に​影響​し​得​ます。​したがって、​ブリッジ、​信号​調節、​配線、​および​DAQ​コンポーネント​を​適切​に​選択・​使用​し​て、​信頼​性​の​高い​測定​データ​を​生成​する​必要​が​あり​ます。​例えば、​歪み​が​ない​場合、​ゲージ​アプリケーション​によって​引き​起​こ​さ​れる​抵抗​公差​や​歪み​によって、​多少​の​初期​オフセット​電圧​が​生成​さ​れ​ます​同様​に、​長い​リード​線​は​ブリッジ​の​アーム​に​抵抗​を​加える​こと​が​あり​ます。​これ​によって、​オフセット​エラー​が​加​わり、​ブリッジ​の​出力​の​感度​が​下がり​ます。​高​精度​の​歪み​測定​を​確実​に​行う​に​は、​次​の​点​を​考慮​する​必要​が​あり​ます。

  • ブリッジ​構成 - ク​ォ​ータ​ブリッジ​および​ハーフ​ブリッジ​歪み​ゲージ​に​必要​な​回路​を​完成​する
  • 励起 - ホ​イ​ー​トス​トーン​ブリッジ​回路​に​電力​供給​する
  • リモートセンシング - リード​線​が​長い​ため​に​生じる​励起​電圧​の​エラー​を​補正​する
  • 増幅 - 計測​分解能​を​高め、​SN​比​を​向上​する
  • フィルタ​処理 - 外部​の​高​周波数​ノイズ​を​除去​する
  • オフセットヌル - 歪み​が​ない​場合、​ブリッジ​の​バランス​を​整​えて、​0 V​を​出力​する​よう​に​する
  • シャン​トキ​ャ​リ​ブ​レ​ー​ション - ブリッジ​の​出力​が​既知​の​予測​値​か​どうか​を​確認​する

 

これらの​誤差​の​補正​方法​や、​歪み​測定​に関する​他の​ハードウェア​の​考慮​点​について​は、「高​確度​の​センサ​計測​を​実現​する​ため​の​テクニカル​ガイド」​を​ダウンロード​し​て​くだ​さい。


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