GPIB-ENET/100コントローラを取り付ける

GPIB-ENET/100を取り付けるには、以下の手順に従い、図1を参照してください。

1. イーサネットケーブルの一端をGPIB-ENET/100に接続します。イーサネットケーブルのもう一端をイーサネットネットワークに接続します。

2. 電源コードの一端を電源に接続します。電源とは反対側にある電源コネクタをGPIB-ENET/100のパワージャックにネジで留めます。

3. 電源コードのもう一端をコンセントに差込みます。

図1. GPIB-ENET/100

4. GPIB-ENET/100のベースにある「ベースプレート識別ラベル」に記載されているシリアル番号、イーサネットアドレスおよびデフォルトのホスト名をメモします。ユーティリティによっては実行時にこの情報が必要です。

5. ネットワーク管理者に連絡し、ネットワークがDHCPをサポートしているかどうか、また、ネットワークパラメータの設定でイーサネットを手動で構成する必要があるかどうか調べてください。ネットワークでDHCPが使用されていれば、スタートアップ時に自動構成が行われます。黄色のPWR/RDY LEDが点灯した場合は、GPIB-ENET/100がセルフテストに合格してIPアドレスを取得したことを示します。

これでユニットは操作可能となりました。この時点で、ソフトウェアの構成および確認ユーティリティの実行が必要な場合があります。

6. GPIBケーブルをGPIB-ENET/100に接続します。ケーブルのもう一端をGPIB計測器に接続します。

ベースプレート識別ラベル

GPIB-ENET/100を構成してネットワークで使用する際は、他のネットワークデバイスと区別してください。各GPIB-ENET/100には固有のシリアル番号、イーサネットアドレス、デフォルトのホスト名があります。この情報はGPIB-ENET/100のベースプレート識別ラベルにあります。

メモ: イーサネットアドレスは、IPアドレスではありません。イーサネットネットワークのデバイスはすべて、固有の物理アドレス、つまりイーサネットアドレスが割り当てられているため、相互に通信することができます。

図2. ベースプレートの識別ラベル

起動

フロントパネルの電源スイッチを入れます。GPIB-ENET/100の電源投入時セルフテスト完了後、ネットワークパラメータの取得中は、PWR/RDY LEDは橙色に速く点滅します。各イーサネットおよびGPIBのLEDは、それぞれの機能がテストされるときに点灯します。

GPIB-ENET/100は、デフォルトではDHCPによりネットワークを自動構成します。IPアドレスの割り当てに必要な時間は、ネットワークやGPIB-ENET/100の構成によって異なります。セルフテストの判定結果は、PWR/RDY LEDにより90秒以内に表示されますのでこれを確認してください。LEDは以下のパターンのうちの1つを示します。

  • 黄色いPWR/RDY LEDが点灯した場合は、GPIB-ENET/100がセルフテストに合格してIPアドレスを取得したことを示します。これでユニットは操作可能となりました。DHCPを使用すると、通常GPIB-ENET/100は電源を入れた15秒後に操作可能となります。
  • PWR/RDY LEDが橙色に速く点滅し続ける場合は、そのGPIB-ENET/100がDHCPを使用してネットワークパラメータを構成できなかったことを示します。この時点で、GPIB-ENET/100はネットワーク構成モードです。ネットワークパラメータの手動構成については「イーサネットの構成」を参照してください。ユーティリティが成功した場合は、黄色いPWR/RDY LEDが点灯します。
  • PWR/RDY LEDが赤、黄色、と交互に点滅する場合は、GPIB-ENET/100はセルフテストに合格しなかったことを示します。点灯パターンの解釈方法については、技術サポートにお問い合わせになる前に「PWR/RDY LEDのシグナル」を参照してください。
  • 赤いPWR/RDY LEDが点灯した場合は、GPIB-ENET/100に修復できないエラーが発生したことを示します。技術サポートにお問い合わせください。

図3は、GPIB-ENET/100の全ての前面パネルLEDの機能をまとめたものです。

図3. LEDの表

ソフトウェア認識

(NI-488.2ドライバのインストールを完了するために)コンピュータが再起動すると、NI-488.2の初期メニューが表示され、開始に役立ちます。このメニューには、NI-488.2のインストール済みのバージョンでサポートされているハードウェアのリスト、サポートされているハードウェアの取り付け方法、GPIB-ENET/100追加ウィザード、および『NI-488.2ヘルプ』が表示されています。「GPIB-ENET/100追加ウィザード」をクリックして構成ウィザードを起動します。

図4. NI-488.2ハードウェアインストール

NI-488.2の初期メニューを一度表示して閉じた場合は、以下の手順を実行して「GPIB-ENET/100追加ウィザード」を起動してください。

Windowsでは、「GPIB-ENET/100追加ウィザード」を使用して、GPIB-ENET/100を使用可能なGPIBインタフェースのNI-488.2ソフトウェアリストに追加します。「スタート」→「すべてのプログラム」→「National Instruments」→「NI-488.2」からGPIBイーサネットウィザードを起動します。GPIB-ENET/100のデフォルトの設定を使用するか、ウィザードで変更します。Measurement & Automation ExplorerでGPIB-ENET/100が認識された後にNI イーサネットデバイス構成ユーティリティを使用してGPIB-ENET/100の設定を変更した場合は、MAXから一度削除して再度追加する必要がある場合があります。

MacまたはLinuxでは、「GPIBハードウェア追加ウィザード」を使用して、GPIB-ENET/100を使用可能なGPIBインタフェースのNI-488.2ソフトウェアリストに追加します。インストール済みのNI-488.2ディレクトリまたはni4882ディレクトリにあるGPIB Explorerユーティリティから、「GPIBハードウェア追加ウィザード」を起動します。GPIB-ENET/100が認識されたら、イーサネットデバイス構成ユーティリティを使用して「イーサネットの構成」セクションの説明に従って設定を変更できます。「GPIB-ENET/100追加ウィザード」、「GPIBハードウェア追加ウィザード」、GPIB Explorerユーティリティの詳細については、CDに収録されているインストールガイドを参照してください。

イーサネットの構成

GPIB-ENET/100のネットワークパラメータを手動で構成するには、イーサネットデバイス構成ユーティリティを使用します。ネットワークでDHCPが使用されている場合は、デバイス起動時にネットワークが自動的に構成されるため、ホスト名を変更する場合を除いてこのユーティリティを使用する必要はありません。DHCPがこのネットワークで使用できるかどうかを確認する場合は、ネットワーク管理者に連絡してください。

NI イーサネットデバイス構成ユーティリティは、ネットワークパラメータの手動構成の他、以下のことを実行するために使用できます。

  • DHCPの有効化
  • ホスト名の変更または確認
  • デバイスの識別に役立つコメントの追加または変更

Windowsでは、GPIB-ENET/100がMAXで認識された後にイーサネットデバイス構成ユーティリティを使用してGPIB-ENET/100の設定を変更した場合は、MAXから一度削除して再度追加する必要がある場合があります。

イーサネットデバイス構成ユーティリティを使用する

ネットワークパラメータを変更する前に、GPIB-ENET/100をネットワーク構成モード(PWR/RDY LEDが橙色に速く点滅する状態)にしてください。GPIB-ENET/100は、DHCPでネットワーク構成を得られない場合は、自動的にネットワーク構成モードに入ります。通常の動作時は、後面パネルのCFG RESETスイッチを3秒間押すとネットワーク構成モードに入ることができます。

イーサネットデバイス構成ユーティリティを実行します。WindowsでMAXを起動するには、スタート→プログラム→National Instruments→Measurement & Automationを選択します。ヘルプ→ヘルプトピック→NI-488.2を選択して、NI-488.2オンラインヘルプを表示します。「GPIB-ENET/100のネットワーク構成を設定する方法」のトピックを検索し、リンクをクリックしてユーティリティを起動します。

Mac、Linux、UNIXプラットフォームでは、インストール済みのNI-488.2ディレクトリまたはni4882ディレクトリにあるGPIB Explorerユーティリティから起動できます。

イーサネットデバイスの構成ウィンドウには、サブネットにあるNIイーサネットデバイスのモデル別一覧表が表示されます。デバイスはGPIB-ENET/100のベースプレートのラベルにあるイーサネットアドレスまたはシリアル番号によって識別することができます。

IPアドレス/ホスト名の欄に表示されているように、一覧表にあるデバイスは4種類の状態のうちの1つに該当します。

  • ホスト名はデバイスがDHCPによる構成に成功したことを示します。
  • 数値IPアドレスは、デバイスがスタティックIPアドレスでの構成に成功したことを示します。
  • *構成されませんでした*は、デバイスがDHCPを使用するように構成されたにも関わらず、DHCPがネットワークパラメータの取得に失敗したことを示します。
  • *ビジー*は、デバイスがDHCPを使用するように構成され、ネットワークパラメータを取得中であることを示します。

以下のような場合は、プロパティを表示してください。

  • 構成されていないIPアドレスを構成する必要がある場合
  • 使用中のネットワークパラメータを変更する必要がある場合
  • 以前は使用できたDHCPが使用できない場合
  • DHCPを使用しておりGPIB-ENET/100のホスト名を変更する必要がある場合
  • IPアドレス/ホスト名の欄のGPIB-ENET/100のそばに感嘆符(!)が付いている場合は、構成に問題があることを示します。問題を解消するには、「ホスト名を確認する」トピックを参照してください。
  • デバイスの識別に役立つコメントを追加または変更する場合

GPIB-ENET/100が一覧表にない場合、または最近サブネットに追加したデバイスを表示するには、イーサネットデバイスの一覧表を更新してください。

イーサネットデバイス構成ユーティリティの使用を完了した場合、またはDHCPを使用していてGPIB-ENET/100のホスト名を変更する必要がない場合は、終了してください。

ネットワークの設定を変更する

イーサネットデバイス構成ユーティリティでネットワークの設定を変更する前に、GPIB-ENET/100をネットワーク構成モードにしてください。PWR/RDY LEDが橙色で素早く点滅していない場合は、「通常の操作中にネットワーク構成モードに入る」も参照してください。

1. GPIB-ENET/100のプロパティを表示してください。

現在のホスト名が表示されています。ホスト名は数値IPアドレス名に関連しています。ホスト名は必須入力フィールドです。

DHCP登録時、GPIB-ENET/100はホスト名を使用します。多くのDHCPサーバには、ホスト名および割り当てIPアドレスを登録する機能があります。このため、数値IPアドレスを変更しても、ホスト名を使用したGPIB-ENET/100との通信に信頼が持てます。

ただし、ホスト名の登録を行わないDHCPサーバもあります。DHCPを使用する場合は、GPIB-ENET/100にはドメイン名サーバ(DNS)登録が必要です。DHCPサーバがDNS登録をサポートしない場合は、スタティックネットワークパラメータを使用してください。

2. IPアドレスを自動的に取得(DHCP)または以下のIP設定を使用を選択してください。

a. IPアドレスを自動的に取得(DHCP)を選択した場合、イーサネットデバイスのホスト名の変更が必要でなければネットワークパラメータを入力する必要はありません。

b. 以下のIP設定を使用を選択した場合は、ホストIPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイIP、およびDNSサーバIPに選択した「スタティックIPパラメータ」を入力してください。

3. 各デバイスを識別するためのコメントをオプションで入力することができます。

4. 変更を確認したらイーサネットデバイス構成ユーティリティを終了してください。

GPIB-ENET/100は新しい構成で自動的に再起動します。

スタティックIPパラメータ

DHCPが使用可能でない場合は、GPIB-ENET/100にネットワークパラメータを設定してください。

  • IPアドレス―コンピュータで読み取り可能なネットワーク内デバイスの固有のアドレス。IPアドレスは通常、ピリオドで区切られた4つの10進数で表されます(130.164.54.215など)。

    「スタティックIPアドレスを選択する」トピックを参照してください。

  • サブネットマスク―他のデバイスが同じネットワークに存在するか別のネットワークに存在するかをネットワークデバイスが判断するためのコード。
  • ゲートウェイIP―2つのネットワークの接続点であるゲートウェイとして動作するデバイスのIPアドレス。ネットワークにゲートウェイがない場合は、このパラメータを0.0.0.0に設定してください。
  • DNSサーバ―ホスト名を格納してIPアドレスに変換するネットワークデバイスのIPアドレス。ネットワークにDNSサーバがない場合は、このパラメータを0.0.0.0に設定してください。

スタティックIPアドレスを選択する

ネットワークがネットワーク管理者によって管理されている場合

GPIB-ENET/100を既存のイーサネットネットワークに追加する場合は、注意してIPアドレスを選択してください。GPIB-ENET/100のスタティックIPアドレスが必要な場合は、ネットワーク管理者に連絡してください。また、ネットワーク管理者は、サブネットマスク、ゲートウェイ、およびDNSサーバの正しいアドレスを割り当てる必要があります。

ネットワーク管理者によってネットワークが管理されていない場合

小規模なイーサネットネットワークを構築する場合は、独自のIPアドレスを選択することができます。IPアドレスのフォーマットは、サブネットマスクによって決定されます。GPIB-ENET/100とともに使用しているコンピュータと同じサブネットマスクを使用してください。サブネットマスクが255.255.255.0の場合、ネットワークの各IPアドレスの最初の3つの数は同じ数であることが必要です。また、サブネットマスクが255.255.0.0の場合には、ネットワーク上にあるIPアドレスの最初の2つの番号は一致している必要があります。

どちらのサブネットマスクにも、IPアドレスの最後の数には1~254が有効です。IPアドレスの3つ目の数には0~255の数が有効ですが、サブネットマスクが255.255.255.0の場合、この数はネットワークの他のデバイスと同じであることが必要です。

独自のネットワークを設定していてゲートウェイまたはDNSサーバがない場合は、それらを0.0.0.0に設定してください。

ホスト名を確認する

イーサネットデバイス構成ユーティリティは、DHCPが使用可能な各デバイスのホスト名が、割り当てられたIPアドレスのDNSのエントリと一致しているかどうかを自動的に確認します。ユーティリティを実行するか、デバイスの一覧表を更新すると、この確認処理が自動的に行われます。ネットワークの設定に問題を検出すると、ユーティリティは警告を発します。

ホスト名についての問題を解消するには、以下の手順に従ってください。

1. 問題のあるデバイスを探します。デバイスのアイコンに感嘆符(!)が付いているのが問題のあるデバイスです。

2. デバイスのプロパティを表示します。ユーティリティによりエラー修正の4つのオプションが表示されます。問題の状況に最適なオプションを選択してください。

  • DNSエントリと一致するようにデバイスのホスト名を変更―DHCPサーバに割り当てられたホスト名を使用する場合、またはDNSエントリの変更のためにネットワーク管理者に連絡できない場合は、このオプションを使用してください。
  • DHCPの代わりにスタティックネットワークパラメータを使用―このオプションは、DHCPサーバにより割り当てられたホスト名を使用できないときに使用してください。有効なIPアドレス、サブネット、ゲートウェイの取得については、ネットワーク管理者に連絡してください。このオプションを選択すると、デバイスのDHCPが無効になります。
  • 現在のホスト名を編集―このオプションは、構成済みのホスト名、またはDHCPサーバにより割り当てられた名前以外のホスト名に変更するときに使用してください。有効な名前を取得するには、ネットワーク管理者に連絡してください。
  • 既存のホスト名を保持―このオプションは、以前に割り当てられたホスト名を保持するときに使用してください。このオプションを選択した場合、ネットワーク管理者に連絡してDNSエントリを変更してください。

3. ネットワークパラメータの設定を確認してください。デバイスが再起動して新しい設定が有効になります。

4. デバイスの再起動後、デバイスの一覧表を更新し、ホスト名が有効になったかどうかを確認してください。

5. イーサネットデバイス構成ユーティリティの使用が終わったら終了してください。

GPIB構成

このタスクを実行する際には、以下のビデオチュートリアルまたはドキュメントを参考にしてください。

Windows (USB)での構成(英語)

Windows (Ethernet/LXI)での構成(英語)

Linuxでの構成(英語)

Mac OS Xでの構成(英語)

MAXユーティリティには、GPIBコントローラ用のNI-488ドライバが含まれています。MAXを使用して接続されている計測器を検索し、デバイスとの通信を行うことにより、GPIBの計測器検知と制御が簡単になります。

スタート→すべてのプログラム→National Instruments→ Measurement & Automationを選択してMAXを起動します。

図5. MAXメインメニュー

GPIBデバイスが適切に接続されたかどうかを確認するには、「マイシステム」の下にある「デバイスとインタフェース」を展開します。そこで、GPIBコントローラを選択します。このチュートリアルではUSB-GPIB-HSコントローラを使用します。PCI、シリアル、またはイーサネットコントローラ/変換器を使用している場合、名前が多少異なることがあります。「計測器をスキャン」をクリックします。

図6. MAXで計測器をスキャンする

ご使用のGPIBがSCPI準拠の場合、計測器のスキャンが終了すると、名前とアドレスがメインウィンドウの下部に表示されます。

図7. 検出されたGPIBデバイス

ご使用のデバイスが表示されない場合は、GPIB Installation/Configuration Troubleshooter(英語)を参照してください。また、技術サポートデータベース 1UO68A5P: "Scan for Instruments" Fails in Measurement & Automation Explorerも参照してください。

MAXは、GPIB計測器とVISAで通信するために必要なリソースを作成します。検出された計測器(図7のメインウィンドウの下部にある)をダブルクリックすると、その計測器のVISAプロパティが開きます。そこで、デバイスのVISAリソース名を変更したり、「計測器と通信する」(SCPIコマンド)または「VISAテストパネルを開く」(非SCPIコマンド)をクリックしてデバイスと通信したりできます。

図8. VISAプロパティタブを開く

この例では、VISAエイリアスとして「TDS2024」と入力しています。計測器をすぐに識別できるようなエイリアスを選択することが重要です。これは、複数の計測器を使用する大きなシステムを構成する場合には特に重要です。

VISA対話式制御を使用して通信を確認する

VISAIC(VISA Interactive Control)は、NI GPIBコントローラ製品に含まれている標準ソフトウェアユーティリティです。コンピュータからこの開発およびデバッグ用ツールを利用して、GPIB計測器と対話式通信(読み取り、書き込み、シリアルのポーリングなど)を行うことができます。VISAICユーティリティを活用することで、計測器での自動測定方法、GPIBの問題を発見する方法、機能不全の計測器を認識する方法を理解し、アプリケーション開発にかかる時間を短縮することができます。Windowsプラットフォームでは、VISAICユーティリティでオンラインヘルプを使用することができ、問題解決に必要なデバッグ情報を提供するNI-488関数やNI-488.2ルーチン、構文、エラーコード、状態変数について検索することができます。

VISAICユーティリティの使用方法およびサンプルで使用されている関数については、GPIBコントローラに付属のVISAヘルプファイルおよびNI-488.2ヘルプファイルを参照してください。次のセクションでは、VISAICユーティリティおよびGPIBの基本知識について説明します。

VISAICを起動するには、「ツール」→「NI-VISA」→「VISA対話式制御」を選択します(図9を参照)。

図9. VISAICを起動する

GPIBアドレスを迅速に決定する

VISAICが初期実行されると、システム内の全てのリソースが自動的に検索され、各リソースの計測器デスクリプタが該当するリソースタイプの下に表示されます。図10は、VISAICを開いたときのウィンドウを示しています。

図10. VISA対話式制御

電源が入っていてGPIBコントローラに接続されている計測器のみが検出されます。バスに2つ以上の計測器がある場合、1つ以外の全ての計測器の接続を解除するとその計測のアドレスがわかります。バス上の各計測器をこのように孤立させ、更新(View→Refresh)を繰り返すと、各計測器のアドレスを迅速に確認することができます。また、「Resource to Find」フィールドを使用して、各計測器をID文字列でクエリすることもできます。IDクエリについては次のセクションで説明します。

計測器との通信を確立する

計測器のGPIBアドレスが決定すると、通信を確立して計測器とのデータ送受信が正常に行われているか簡単に検証できます。ほとんどの計測器は488.2に準拠しているので、「*IDN?」コマンドを送信することで計測器のIDをクエリできます。計測器は、通常製造元の名前、モデル名、ファームウェアリビジョンを確認できる英数字文字列を返します。アドレス4にある計測器と通信するには、以下の手順に従ってください。

まず、VISAICで、通信する計測器(この場合はGPIB0 ::4::INSTR)をダブルクリックします。

これにより計測器の「VISAテストパネル」が開きます。このテストパネルを使用すると、計測器通信用のプロパティを設定するだけでなく計測器との読み取りおよび書き込みを行うことができます。

図11. VISAテストパネル(viWrite)

これにより計測器の「VISAテストパネル」が開きます。このテストパネルを使用すると、計測器通信用のプロパティを設定するだけでなく計測器との読み取りおよび書き込みを行うことができます。

「viRead」タブで、カウントとして100(応答の長さ)を選択し、「Execute」をクリックすると、ID文字列を返します。

これで、計測器との通信を確認したことになります。接続されている他の計測器全てに対してこの手順を実行して、通信を確認できます。

図12. VISAテストパネル(viRead)

計測器、ケーブル、電力に関する問題を容易にトラブルシュートする

保守やシステム構成の変更のために、たびたび計測器の電源をオフにしたりケーブルを抜く場合があります。その後、再接続する際にエンジニアがケーブルの接続を忘れたり、計測器の電源を入れ忘れたりする場合があります。または、単にシステムの電源が何らかの理由で妨害されていたり、計測器自体に不具合が発生している場合もあります。VISAICは、バス上の計測器が接続されているか検証する上でも便利です。更新(View→Refresh)を使用するだけで、特定の計測器が割り当てられたGPIBアドレスと通信しているか確認することができます。通信していない場合は、ケーブルや電源を点検したり、計測器が正常に動作しているか確認する必要があります。

問題がある場合は、デバイスは表示されなくなります。この場合、ケーブルがきちんと接続されているかどうか、および電源や計測器が正常に動作しているかを確認する必要があります。

上記の基本機能や概念はシンプルなものですが、トラブルシューティングやGPIBシステムを正常に実行する上で非常に役立ちます。不明な問題解決や計測器との通信の確立に煩わされることなく、テストアプリケーションの開発に集中することができます。

このステップを完了後、対話式モードからプログラミングモードに速やかに移行することにより、細かいプロセスを避け、テスト開発時間を短縮できます。そこで一番役に立つのは、計測器ドライバを使用する方法です。

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