LabVIEWの一般的なツール

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LabVIEWソフトウェアなどのグラフィカルプログラミングでは、プログラミング環境との対話には主にマウスを使用します。しかし、マウスポインタで行わなければならないタスクは、選択、配線、テキストのハイライトなど数多くあります。このモジュールでは、マウスで行える多くのLabVIEW機能を検証するとともに、それらのタスクの完了方法を説明します。

また、このモジュールでは、ショートカットメニュー、プロパティダイアログ、ツールバーといった、VI編集で重要なその他の方法についても説明します。

ツールを選択する

ツールを使用して、VIを作成、修正、デバッグできます。ツールとはマウスカーソルの特定の操作モードを指すカーソルの操作モードは、選択したツールのアイコンと同じになります。LabVIEWでは、マウスのカーソル位置に従ってこのツールが選択されます。

図1. ツールパレット

ツールパレットから必要なツールを手動で選ぶこともできます。ツールパレットを表示するには、表示→ツールパレットを選択します。

自動ツールセレクタ

 ツール パレットの一番上には、「自動ツール選択」ボタンがあります。このボタンを選択すると、カーソルの位置に応じてツールが選択されます。自動ツール選択は、ボタンの選択を解除するか、パレット上の他の項目を選択すると選択が解除されます。

LabVIEWのツールを日常生活の道具に例えるならば、下に表示されている個々のツールはドライバー、ナイフ、コルク抜きなどであり、自動ツール選択は全てのタスクをこなせる多機能ナイフといえます。

図2. 個々のツールと自動ツールセレクタ

以下にLabVIEWで出てくる一般的なツールの一部を説明します。自動ツール選択ボタンが有効になっているときには、LabVIEWで一般的なタスクを実行するためにマウスが以下のいずれかのツールになることに注目してください。

操作ツール


操作ツールは、制御器の値の変更に使用します。例えば、図3では操作ツールによって水平ポインタスライドのポインタを動かしています。マウスをポインタ上に置くと、カーソルは自動で操作ツールになります。

図3. 操作ツールを使用する

操作ツールは主にフロントパネルで使用しますが、ブロックダイアグラムでもブール定数の値の変更に使用できます。

位置決めツール


位置決めツールは、オブジェクトの選択やサイズ変更に使用します。例えば、図4で位置決めツールはデータ数数値制御器を選択しています。オブジェクトを選択したら、そのオブジェクトを移動、コピー、削除することができます。マウスをオブジェクトのエッジ上に置くと、カーソルは自動的に位置決めツールになります。

図4. 位置決めツールを使ってオブジェクトを選択する

マウスをオブジェクトのサイズ変更ノード上に置くと、図5に示すようにカーソルモードが変わってオブジェクトのサイズ変更が可能となります。カーソルをXYグラフの隅のサイズ変更ノード上に置くと、カーソルモードは両方向矢印になることがわかります。

図5. 位置決めツールを使ってオブジェクトのサイズを変更する

位置決めツールは、フロントパネルとブロックダイアグラムの両方で使用できます。

ラベリングツール


ラベリングツールは、制御器へのテキスト入力、テキストの編集、フリーラベルの作成などに使用できます。例えば、図6でラベリングツールはデータ数数値制御器にテキストを入力しています。マウスを制御器の内部に置くと、カーソルは自動的にラベリングツールになります。1回クリックすると制御器内にカーソルが置かれます。ダブルクリックで、現在のテキストが選択されます。

図6. ラベリングツールを使用する

フロントパネルまたはブロックダイアグラムの中で特定のマウスモードが利用できる位置にマウスがない場合は、カーソルはクロスヘアになります。自動ツール選択機能が有効になっている場合は、任意のオープンスペースをダブルクリックするとラベリングツールになり、フリーラベルを作成することができます。

配線ツール


配線ツールは、ブロックダイアグラムでオブジェクトを配線するのに使用します。例えば、図7で配線ツールはデータ数端子をForループのカウント端子に配線しています。マウスを端子の入出力ポイントまたはワイヤ上に置くと、カーソルは自動的に配線ツールになります。

図7. 配線ツールを使用する

配線ツールは主にブロックダイアグラムで使用しますが、フロントパネルでもコネクタペーンを作成するときに使用します。

パレットからアクセスできるその他のツール

以下のようなパレット上の他のツールにアクセスできます。


左のマウスボタンでオブジェクトのショートカットメニューにアクセスするには、オブジェクトショートカットメニューツールを使用します。このメニューには、LabVIEWオブジェクトを右クリックすることでもアクセスできます。


スクロールツールは、スクロールバーを使わずにウィンドウ全体をスクロールする場合に使用します。


ブレークポイントツールを使うと、VI、関数、ノード、ワイヤ、ストラクチャにブレークポイントを置いて、その位置で実行を一時停止することができます。


プローブツールを使うと、ブロックダイアグラム上のワイヤにプローブを作成することができます。また、プローブツールを使うと、問題となる結果や予想しない結果が出た場合に、ダイアグラム上で途中の値を確認できます。


色の設定ツールを使用すると、オブジェクトの色を設定できます。また、現在の文字や背景の色設定を確認することもできます。


色の設定ツールで貼り付ける色を抽出するには、色の抽出ツールを使用します。

ショートカットメニュー

すべてのLabVIEWオブジェクトには関連付けられたショートカットメニューがあります。これは、詳細メニュー、ポップアップメニュー、右クリックメニューとも呼ばれます。VIを作成するとき、ショートカットメニュー項目を使用して、フロントパネルおよびブロックダイアグラムオブジェクトの外観や動作を変更します。ショートカットメニューにアクセスするには、オブジェクトを右クリックします。

図8. メータのショートカットメニュー

プロパティダイアログボックス

フロントパネルオブジェクトには、オブジェクトの外観や動作を変更できるプロパティダイアログボックスもあります。オブジェクトを右クリックしてショートカットメニューからプロパティを選択すると、そのオブジェクトのプロパティダイアログボックスが表示されます。図9は、図8のメータのプロパティダイアログボックスを示しています。オブジェクトのプロパティダイアログボックスで利用できるオプションは、ショートカットメニューからアクセスできるオプションと似ています。

図9. メータのプロパティダイアログボックス

フロントパネルまたはブロックダイアグラムで複数のオブジェクトを選択して、共有されているプロパティを編集することができます。複数のオブジェクトを選択するには、位置決めツールを使用して選択する全てのオブジェクトを囲んでドラッグするか、<Shift>キーを押しながら各オブジェクトをクリックします。選択した状態でオブジェクト上で右クリックし、ショートカットメニューからプロパティを選択すると、プロパティダイアログボックスが表示されます。プロパティダイアログボックスには、選択したオブジェクトの共通するタブとプロパティのみが表示されます。似通ったオブジェクトを選択するほど、表示されるタブやプロパティの数が増えます。共通のプロパティがないオブジェクトを選択した場合、プロパティダイアログボックスにはタブもプロパティも表示されません。

フロントパネルウィンドウのツールバー

各ウィンドウにはツールバーが関連付けられています。VIの実行や編集には、フロントパネルウィンドウのツールバーボタンを使用します。

フロントパネルウィンドウには、下図に示すツールバーが表示されています。


VIを実行するには、実行ボタンをクリックします。LabVIEWは必要に応じてVIをコンパイルします。実行ボタンが左図のような白抜きの矢印になっていたら、VIを実行することができます。また、白抜きの矢印になっている場合は、そのVIのコネクタペーンを作成すればそのVIをサブVIとして使用できることも意味します。


トップレベルVIの実行中には、実行ボタンが図のようになります。これは、このVIには発呼者が存在しないこと、つまりこのVIはサブVIではないことを意味します。


VIがサブVIである場合、実行ボタンは図のように表示されます。


作成中または編集中のVIにエラーがある場合、実行ボタンが壊れた状態で表示されます。ブロックダイアグラムの配線が終わった後実行ボタンが壊れた状態になっている場合は、VIが壊れているため実行できません。このボタンをクリックすると、全てのエラーと警告を一覧に表示したエラーリストウィンドウが表示されます。


連続実行ボタンをクリックすると、実行を停止、または一時停止するまで、VIを連続実行できます。ボタンをもう一度クリックすると連続実行が無効になります。


VIの実行中、実行を中断ボタンが表示されます。VIを停止する方法が他にない場合は、このボタンをクリックするとVIを直ちに停止させることができます。そのVIを使用する実行中の上位VIが複数ある場合、ボタンは淡色表示になります。

注意: 「実行を中断」ボタンは、VIが現在のループ反復などを完了する前に、VIをすぐに停止します。外部ハードウェアなどの外部リソースを使用するVIを中断すると、リソースが適切にリセットまたは解放されないため状態が不明なままになる可能性があります。そのような問題を防ぐため、停止ボタン付きのVIを設計してください。


一時停止ボタンをクリックすると、実行中のVIを一時停止することができます。一時停止ボタンをクリックすると、実行が一時停止された位置がブロックダイアグラムでハイライトされ、一時停止ボタンは赤になります。VIの実行を続行するには、一時停止ボタンをもう一度クリックします。


テキスト設定プルダウンメニューを選択して、サイズ、スタイル、色などVIの選択部分に対するフォント設定を変更することができます。


左図のオブジェクトを調整プルダウンメニューを選択すると、オブジェクトを縦方向、上端、または左端等に整列させることができます。


オブジェクトを均等に整列プルダウンメニューを選択すると、間隔、隣接などの調整によってオブジェクトを均等に配置することができます。


複数のフロントパネルオブジェクトを同じサイズに変更するには、オブジェクトのサイズ変更プルダウンメニューを使用します。


オブジェクトが重なり合っていて、オブジェクトの順序を定義したい場合は、並べ替えプルダウンメニューから選択します。オブジェクトのうちの1つを位置決めツールで選択し、前面へ移動背面へ移動最前面へ移動、および最背面へ移動のいずれかを選択します。


LabVIEW検索は、『LabVIEWヘルプ』、制御器/関数パレット、NIサポート、コミュニティーサポート、ダウンロード、ni.comの製品情報セクションの情報を検索します。ツール→オプションを選択しカテゴリリストから検索を選択して、LabVIEWで検索するカテゴリを構成できます。


詳細ヘルプウィンドウを表示ボタンを選択すると、詳細ヘルプウィンドウの表示/非表示が切り替わります。


テキスト入力待ちは、制御器の現在の値が新しい値で置き換えられる状態になった時に表示されます。テキスト入力待ちボタンは、ボタンをクリックするか、<Enter>キーを押すか、フロントパネルまたはブロックダイアグラムのワークスペースをクリックすると非表示になります。

ブロックダイアグラムウィンドウのツールバー



ダイアグラムをクリーンアップボタンを選択すると、ブロックダイアグラム上の全ての既存ワイヤが自動的に経路設定され、オブジェクトを再配置して、より整理されたレイアウトが生成されます。クリーンアップオプションを構成するには、ツール→オプションを選択して「オプション」ダイアログボックスを表示させ、カテゴリリストからブロックダイアグラム: クリーンアップを選択します。

ブロックダイアグラムのツールバーに固有のその他のボタンは主にトラブルシューティングに使われるもので、「デバッグツール」ページで解説します。

新しい方法でLabVIEWの基礎を学習する

新しい対話形式の方法で、LabVIEWの概念を学習しましょう。

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